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製薬業界 きょうのニュースまとめ読み(2021年9月28日)

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塩野義 コロナ向け経口抗ウイルス薬のP2/3試験を開始

塩野義製薬は9月28日、新型コロナウイルスに対する経口抗ウイルス薬「S-217622」(開発コード)の国内臨床第2/3相(P2/3)試験を開始したと発表した。試験は、軽症または無症候の患者を対象に実施。プラセボを対照として、1日1回、5日間投与した場合の有効性と安全性を評価する。自宅や宿泊施設で療養する患者が増えていることを踏まえ、試験では医師や看護師の派遣も活用するという。

 

エーザイ アルツハイマー病治療薬レカネマブ、米国で段階的申請を開始

エーザイは9月28日、米バイオジェンと共同開発している抗アミロイドβ(Aβ)プロトフィブリル抗体レカネマブ(開発コード・BAN2401)について、米国で早期アルツハイマー病(AD)を対象に段階的申請を開始したと発表した。同薬は米FDA(食品医薬品局)からブレークスルーセラピーに指定されており、迅速承認制度を活用して早期の承認取得を目指す。Aβの脳内蓄積が確認された早期AD患者を対象に行ったP2b試験では、脳内Aβ除去作用と臨床症状の抑制効果が示された。FDAによる審査終了目標日は、申請資料の提出が完了し、FDAが申請を受理した時点で設定される。

 

GSKの新型コロナ向け中和抗体「ゼビュディ」が特例承認

グラクソ・スミスクライン(GSK)は9月27日、新型コロナウイルス感染症治療薬「ゼビュディ点滴静注」(一般名・ソトロビマブ)が特例承認を取得したと発表した。同薬は、GSKが米ビル・バイオテクノロジーと共同開発した新型コロナウイルスに対する中和抗体。12歳以上の重症化リスクの高い軽症・中等症患者に使用される。日本向けの供給については、GSKと政府が購入・流通で合意を結んでおり、GSKは「迅速・適切に供給できるよう政府と協働していく」としている。

 

ギリアド「エプクルーサ」の適応拡大を申請

ギリアド・サイエンシズは9月28日、C型肝炎治療薬「エプクルーサ配合錠」(ソホスブビル/ベルパタスビル)について、「C型慢性肝炎およびC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善」への適応拡大を申請したと発表した。エプクルーサは現在、非代償性肝硬変と前治療不成功例のC型肝炎を対象に承認。適応拡大が承認されれば、C型肝疾患の進行に関わらずC型肝硬変の代償期、非代償期の治療が行えるようになる。

 

ノバルティスファーマ、RWD活用で宮崎大などと提携

ノバルティスファーマは9月28日、リアルワールドデータ(RWD)のデータ解析手法の検証で、宮崎大、NTTデータと共同研究を開始したと発表した。研究では、AI(人工知能)技術などを使い、電子カルテシステムの構造化データと非構造化データ(治療に関する意思決定や長期的な臨床効果など)の両方を利活用するためのアプローチを検討する。宮崎大は電子カルテデータと医学的知見を提供し、NTTデータが分析支援を実施。ノバルティスは治療環境の向上に必要な診療データや診療報酬データの選定を担う。

 

アストラゼネカ 全身性エリテマトーデス治療薬「サフネロー」承認

アストラゼネカは9月28日、既存治療で効果不十分な全身性エリテマトーデスの治療薬として「サフネロー点滴静注」(アニフロルマブ)が承認を取得したと発表した。I型インターフェロン受容体拮抗薬の承認は国内初。承認の根拠となった臨床試験では、プラセボに比べ、全般的な疾患活動性を低下させる効果と、経口ステロイド剤の使用量を低減させる効果が確認された。米国でも承認を取得している。

 

スズケン ラストワンマイル流通でセイノーHD傘下のGENieと提携

スズケンは9月28日、セイノーホールディングス(HD)傘下のGENieと業務提携を結んだと発表した。GENieは、買い物代行サービスやかかりつけ薬局を対象とした処方薬配送などラストワンマイル事業を展開。スズケンは提携を通じ、地域医療でラストワンマイル流通モデルの構築を目指す。

 

富士フイルム富山化学 神経内分泌腫瘍治療薬「ライアットMIBG」の承認取得

富士フイルム富山化学は9月27日、放射性医薬品「ライアットMIBG-I 131静注」(3-ヨードベンジルグアニジン〈131I〉)が承認されたと発表した。適応は「MIBG集積陽性の治癒切除不能な褐色細胞腫・パラガングリオーマ」。褐色細胞腫は副腎髄質に、パラガングリオーマは副腎外の傍神経節に発生する神経内分泌腫瘍。3-ヨードベンジルグアニジン(131I)は米欧で既に広く使用されており、日本では「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」の評価結果を踏まえて厚生労働省が開発企業を公募。富士フイルム富山化学がこれに応じ、開発を行った。

 

MSD「ノクサフィル」侵襲性アスペルギルス症に適応拡大

MSDは9月27日、深在性真菌症治療薬「ノクサフィル錠/同剤点滴静注」(ポサコナゾール)が、侵襲性アスペルギルス症への適応拡大の承認を取得したと発表した。アスペルギルス属による感染症は深在性真菌症の中で発現頻度が最も高く、重篤例の割合も高いという。同薬はすでにムーコル症やフサリウム症などの真菌症を対象に承認されており、昨年4月に錠剤、7月に点滴静注剤を国内で発売した。

 

ノーベルファーマ「ラパリムス」、難治性リンパ管疾患に適応拡大

ノーベルファーマは9月27日、リンパ脈管筋腫症治療薬「ラパリムス錠」(シロリムス)について、複数の難治性リンパ管疾患への適応拡大が承認されたと発表した。追加された適応は、▽リンパ管腫(リンパ管奇形)▽リンパ管腫症▽ゴーハム病▽リンパ管拡張症――。同薬は世界初の難治性リンパ管疾患治療薬。mTORを阻害することで腫瘤性病変を縮小し、臨床症状と QOL を改善すると期待される。

 

アルフレッサ ファーマ「ミダフレッサ」成人に適応拡大

アルフレッサホールディングス(HD)は9月27日、子会社アルフレッサファーマの抗けいれん薬「ミダフレッサ静注0.1%」(ミダゾラム)が、成人への適応拡大の承認を取得したと発表した。同薬は2014年に「てんかん重積状態」の適応で小児患者を対象に発売。その後、適正使用の観点から15歳以上への適応追加を考慮するよう医薬品医療機器総合機構(PMDA)から助言を受けるなどし、15歳以上の患者を対象に開発を行ってきた。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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