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製薬業界 きょうのニュースまとめ読み(2021年6月15日)

更新日

 

ナファモスタット吸入製剤、新型コロナでの開発を中止

第一三共は6月15日、新型コロナウイルス感染症治療薬として開発していたナファモスタット吸入製剤(開発コード・DS-2319)について、開発を中止すると発表した。同薬は新型コロナウイルスの外膜と細胞の細胞膜との融合を阻害し、治療効果を示すと期待されていた。今年3月から臨床第1相(P1)試験を行っていたが、非臨床試験の状況もあわせて検討した結果、開発を中止することにした。

 

ロート製薬 コロナ向け再生医療のP2試験を開始

ロート製薬は6月15日、新型コロナウイルス感染症による重症肺炎症患者を対象に、再生医療等製品「ADR-001」のP2試験を開始したと発表した。他家脂肪組織由来幹細胞を構成細胞とする細胞製剤で、P1試験で一定の安全性を確認したという。P2試験では、プラセボを対照として有効性を評価する。予定症例数は20例。試験は来年9月までを予定している。

 

アステラス「オンラインMR」が情報提供…イクスタンジなど5製品で

アステラス製薬は6月15日、今月から「アステラス オンラインMR」による情報提供・収集を開始したと発表した。オンラインMRは、オンライン面談ツールなどを使って製品情報を提供する専任MR。まずは▽前立腺がん治療薬「イクスタンジ」▽抗がん剤「ゾスパタ」▽腎性貧血治療薬「エベレンゾ」▽JAK阻害薬「スマイラフ」▽TNF-α阻害薬「シムジア」――の5製品で開始した。

 

大日本住友 オンライン専任MRによる情報提供、糖尿病領域に拡大へ

大日本住友製薬は6月15日、オンライン専任MRによる情報提供を糖尿病領域の製品にも広げると発表した。同社は昨年6月にオンライン専任MRを配置し、抗精神病薬「ラツーダ」や「ロナセンテープ」など精神科領域の製品に関する情報提供を行ってきた。オンライン専任MRによる情報提供の拡充に伴い、従来「iMR」としてきた名称を「大日本住友 オンラインMR」に変更し、認知度の向上を図る。

 

エーザイ 抗てんかん薬「Zonegran」の欧州、中東などでの権利を英社に譲渡

エーザイは6月15日、抗てんかん薬「Zonegran」(一般名・ゾニサミド)の欧州、中東、ロシア、オーストラリアでの権利を、英アドバンズ・ファーマに譲渡する契約を結んだと発表した。「経営リソースを中長期的な成長分野に戦略的に再配分するため」としている。エーザイは今後も、カナダ、メキシコ、アジア地域での権利を保有し、アジアでの販売を続ける。同薬は大日本住友製薬が創製。エーザイは2014年にも米国での同薬の権利をカナダ企業に譲渡している。

 

「エンハーツ」HER2陽性乳がんの1次治療でP3試験開始

第一三共は6月15日、抗HER2抗体薬物複合体「エンハーツ」(トラスツズマブ デルクステカン)について、HER2陽性乳がんの1次治療を対象とする国際共同P3試験を開始したと発表した。試験は、欧米や日本を含むアジアなどで1134人の患者を対象に実施。標準療法と比較し、エンハーツ単剤療法またはペルツズマブとの併用療法の安全性と有効性を検証する。主要評価項目は無増悪生存期間。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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