小野薬品、米社からPARP7阻害薬「RBN-2397」を導入
小野薬品工業は2月2日、米Ribonセラピューティクスが固形がんを対象に臨床第1相(P1)試験を実施しているPARP7阻害薬「RBN-2397」について、同社とライセンス契約を結んだと発表した。小野薬品は日本、韓国、台湾、ASEANでの独占的開発・商業化権を取得する。RBN-2397は、がん細胞の生存にとって重要な役割を果たすPARP7を阻害し、腫瘍の増殖を抑えるとともに、がん細胞に対する免疫応答を高めると期待される薬剤。契約に基づき、小野薬品は一時金17億円と、開発マイルストンや販売マイルストンとして最大137億円を支払う。
参天 緑内障・高眼圧症治療薬「エイベリス」を米国で申請
参天製薬は2月2日、緑内障・高眼圧症治療薬オミデネパグ イソプロピル(国内製品名・エイベリス)を米国で申請し、米FDA(食品医薬品局)に受理されたと発表した。審査終了目標日は今年11月19日。同薬は宇部興産から導入したもので、日本と韓国で販売している。
湘南アイパーク、iPS細胞提供プラットフォームの実証実験を開始
湘南ヘルスイノベーションパーク(湘南アイパーク)は2月2日、「iPS細胞提供プラットフォーム」の構築を目指す実証実験を開始したと発表した。少数の医療機関・企業と連携し、特定疾患の創薬に活用するプラットフォームの実現可能性を検証する。成功した場合は、細胞提供者(患者・医療機関)、iPS細胞製造・保管機関(受託製造・保管企業)、活用機関(アカデミア、製薬企業)をつなぐプラットフォームの構築に取り掛かる。
そーせい 英CROとイオンチャネルに対する創薬応用で技術提携
そーせいグループは2月1日、英CROのメトリオン・バイオサイエンスと、イオンチャネルに対する構造ベース創薬技術プラットフォームの応用に向け、技術提携契約を結んだと発表した。まずは神経疾患に関連するイオンチャネルに対し、特異性の高い新規リード化合物の特定を目指す。特定した分子は、そーせいがグローバルでの権利を持つ。
マルホ、LINEで治療サポート…「ヘマンジオル」服用児の保護者向けに
マルホは2月1日、乳児血管腫治療薬「ヘマンジオルシロップ」(一般名・プロプラノロール塩酸塩)を服用する患児の保護者を対象に、LINE公式アカウント「ヘマンジオル服薬サポートサービス」の提供を始めたと発表した。服薬歴や離乳食、月齢に応じて薬剤を適正に使用してもらうための情報を提供する。
持田、北大・島根大発ベンチャーと脊椎関連疾患で共同研究
持田製薬は2月1日、北海道大大学院医学研究院、島根大発ベンチャーPuRECとともに、脊椎関連疾患に対する新規治療の共同研究を開始したと発表した。持田が生体組織の修復材として開発している高純度アルギン酸ナトリウムを、PuRECがヒト骨髄由来の高純度間葉系幹細胞RECを提供し、北大が新規治療の非臨床試験を実施。両材の組み合わせなどを検証する。
ノーベルファーマ「ノベルジン」の顆粒剤が承認
ノーベルファーマは2月1日、ウィルソン病治療薬/低亜鉛血症治療薬「ノベルジン」(酢酸亜鉛水和物)の顆粒剤が承認されたと発表した。食事による亜鉛摂取で十分な効果が期待できない患者に使用される。
武田テバ 医療関係者向けの製品情報システムを導入
武田テバファーマは2月1日、医療関係者向けの製品情報簡易検索システム「DIナビ」の提供を始めたと発表した。チャット型のシステムで、添付文書情報や製品の使用期限を検索したり、ブドウ糖に関する質問をしたりすることが可能。同社の全製品を対象としており、24時間365日利用できる。
決算
米イーライリリー(20年12月期、1月29日発表)
売上高245億3980万ドル(約2兆5767億円、前期比10%増)、営業利益60億5800万ドル(22%増)。糖尿病治療薬「トルリシティ」(50億6810万ドル、23%増)や乳がん治療薬「ベージニオ」(9億1270万ドル、57%増)、JAK阻害薬「オルミエント」(6億3890万ドル、50%増)などの販売が増加した。21年12月期は、売上高265~280億円と増収を見込んでおり、新型コロナウイルス感染症治療薬の売上高として10~20億ドルを織り込んだ。
【AnswersNews編集部が製薬企業をレポート】
・小野薬品工業
・参天製薬