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製薬業界 きょうのニュースまとめ読み(2020年11月27日)

更新日

 

アステラス「ディフィクリア」をゼリア子会社に譲渡…欧州などで

アステラス製薬は11月27日、クロストリジウム・ディフィシル感染症治療薬「ディフィクリア」(一般名・フィダキソマイシン)について、欧州、中東、アフリカ、独立国家共同体の一部地域での製造販売承認を、ゼリア新薬工業の子会社ティロッツ・ファーマ(スイス)に譲渡すると発表した。

譲渡額は1億900万ユーロ(約135億円)で、対象地域での2020年3月期の売上高は2800万ユーロ(約35億円)。「ダフクリア」の製品名で承認されている日本では、アステラスが販売を続ける。アステラスは譲渡によって効率化を進め、ゼリアは炎症性腸疾患治療薬などとの相乗効果を狙う。

 

中外「エディロール」の特許めぐり3社を提訴

中外製薬は11月27日、骨粗鬆症治療薬「エディロール」(エルデカルシトール)に関する特許を侵害したとして、日産化学、沢井製薬、日医工の3社を相手取り、損害賠償を求める訴訟を起こしたと発表した。中外は今年5月、エディロールの後発医薬品の承認を取得した沢井と日医工に対し、製造販売の差し止めを求め提訴している。今回の訴訟では、日産化学による原薬供給と、同社が使用している原薬原料の特許権侵害を主張。原薬原料の生産・使用の差し止めも求める。

 

日本BI「ジャディアンス」慢性心不全の適応拡大を申請

日本ベーリンガーインゲルハイムは11月27日、SGLT2阻害薬「ジャディアンス」(一般名・エンパグリフロジン)について、慢性心不全への適応拡大を申請したと発表した。同薬は2015年2月に2型糖尿病治療薬として発売。心不全を対象とした国際共同臨床第3相(P3)試験では、糖尿病の合併の有無を問わず、左室駆出率が低下した心不全患者で、心血管死または死不全による入院リスクを25%低下させた。

 

腎性貧血薬「エベレンゾ」保存期への適応拡大が承認

アステラス製薬は11月27日、腎性貧血治療薬のHIF-PH阻害薬「エベレンゾ」(ロキサデュスタット)が、透析導入前(保存期)への適応拡大の承認を取得したと発表した。同薬は昨年11月、国内初のHIF-PH阻害薬として透析期を対象に発売。今回の承認により、ほかの3つのHIF-PH阻害薬と同様に腎性貧血全般に使えるようになった。

 

「オプジーボ」非小細胞肺がんで3つの併用療法が承認

小野薬品工業とブリストル・マイヤーズスクイブは11月27日、免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」(ニボルマブ)について、切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんに対する3つの併用療法の承認を取得したと発表した。承認されたのは、▽オプジーボと抗CTLA-4抗体「ヤーボイ」(イピリムマブ)の併用療法▽オプジーボとヤーボイにプラチナ製剤を含む化学療法を加えた併用療法▽オプジーボとプラチナ製剤を含む化学療法の併用療法――。

 

武田「カボメティクス」肝細胞がんへの適応拡大が承認

武田薬品工業は11月27日、キナーゼ阻害薬「カボメティクス」(カボザンチニブリンゴ酸塩)について、がん化学療法後に増悪した切除不能な肝細胞がんへの適応拡大が承認されたと発表した。同薬は今年5月に腎細胞がん治療薬として発売。10月には、腎細胞がんに対する「オプジーボ」との併用療法を申請した。

 

リリー「サイラムザ」EGRF-TKIとの併用療法が承認

日本イーライリリーは11月27日、抗がん剤「サイラムザ」(ラムシルマブ)について、非小細胞肺がんに対するエルロチニブまたはゲフィチニブとの併用療法が承認されたと発表した。あわせて、通常60分の投与時間を、初回投与の忍容性が良好だった場合、2回目以降は30分間まで短縮できることも可能になった。投与時間の短縮は、承認されているすべての適応症が対象となる。

 

GSK「テリルジー」気管支喘息で承認

グラクソ・スミスクラインは11月27日、吸入ステロイド/長時間作用性抗コリン薬/長時間作用性β2刺激薬の配合剤「テリルジー」(フルチカゾンフランカルボン酸エステル/ウメクリジニウム臭化物/ビランテロールトリフェニル酢酸塩)が、成人の気管支喘息に対する適応拡大の承認を取得したと発表した。あわせて、気管支喘息だけに使われる新規格製剤も承認された。同薬は昨年3月に慢性閉塞性肺疾患(COPD)を対象に承認。喘息とCOPDの適応を持つ3成分配合剤は国内初。

 

小野薬品「ビラフトビ」「メクトビ」に結腸・直腸がんの適応追加

小野薬品工業は11月27日、BRAF阻害薬「ビラフトビ」(エンコラフェニブ)とMEK阻害薬「メクトビ」(ビニメチニブ)について、「がん化学療法後に増悪したBRAF遺伝子変異を有する治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」への適応拡大が承認されたと発表した。承認されたのは、抗EGFR抗体セツキシマブとの3剤併用療法と、ビラフトビとセツキシマブの2剤併用療法。ビラフトビとメクトビは、昨年2月に悪性黒色腫に対する併用療法で発売された。

 

ヤンセン/小野「ダラザレックス」「カイプロリス」含む3剤併用が承認

ヤンセンファーマと小野薬品工業は11月27日、ヤンセンの抗CD38抗体「ダラザレックス」(ダラツムマブ)と小野のプロテアソーム阻害薬「カイプロリス」(カルフィルゾミブ)について、デキサメタゾンとの3剤併用療法が承認されたと発表した。対象は再発・難治性の多発性骨髄腫。

 

協和キリン「ルミセフ」の適応拡大が承認

協和キリンは11月27日、抗IL-17受容体抗体「ルミセフ」(ブロダルマブ)が、「強直性脊椎炎」と「X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎」への適応拡大の承認を取得したと発表した。同薬は乾癬治療薬として2016年から販売されている。

 

杏林、抗菌薬「ラスビック」の注射剤が承認

杏林製薬ホールディングスは11月27日、ニューキノロン系抗菌薬「ラスビック点滴静注キット」(ラスクフロキサシン塩酸塩)の承認を取得したと発表した。今年1月に発売されたラスビック錠の注射剤。

 

塩野義「ゾフルーザ」予防適応を取得

塩野義製薬は11月27日、抗インフルエンザウイルス薬「ゾフルーザ」(バロキサビル マルボキシル)が予防適応の承認を取得したと発表した。インフルエンザ患者の同居家族らを対象に行った国内P3試験で発症予防効果を確認。米国でも今月、予防投与の承認を取得している。

 

アッヴィ「ヒュミラ」壊疽性膿皮症への適応拡大が承認

アッヴィは11月27日、抗TNFα抗体「ヒュミラ」(アダリムマブ)について、壊疽性膿皮症への適応拡大の承認を取得したと発表した。同適応での承認は世界初。国内では12番目の適応となる。壊疽性膿皮症は、発症後、急速に新興する炎症性皮膚疾患。最も多い「潰瘍型」では、下肢に疼痛を伴う膿疱や丘疹・結節が出現し、辺縁に浸潤を伴う隆起した潰瘍病変ができる。国内の発生率は100万人あたり3人(年間)と報告されている。

 

スズケン、医療スタートアップのドクターズと資本業務提携

スズケンは11月27日、医療ITスタートアップのドクターズと資本業務提携すると発表した。ドクターズのプラットフォームを活用し、デジタルヘルスケアサービスの普及を図る。提携に基づき、スズケンはドクターズの発行済み株式の5%超程度を取得する。出資額は非開示。

 

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キョーリン製薬ホールディングス(杏林製薬/キョーリンリメディオ)
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