東京地検と公取委、医薬品卸4社に家宅捜索…JCHOめぐる談合疑惑
地域医療機能推進機構(JCHO)発注の医療用医薬品の入札で談合を行った疑いがあるとして、東京地検特捜部と公正取引委員会は10月13日、独占禁止法違反の疑いで大手医薬品卸4社の家宅捜索を行った。家宅捜索を受けたのは、▽メディパルホールディングス(HD)子会社のメディセオ▽アルフレッサHD子会社のアルフレッサ▽スズケン▽東邦HD子会社の東邦薬品――。4社は昨年11月、同容疑で公取委による立入検査を受けている。4社は「事態を厳粛かつ真摯に受け止め、当局の調査に全面的に協力する」とコメントした。
J&J、新型コロナワクチンの臨床試験を中断…被験者に「原因不明の症状」
米ジョンソン・エンド・ジョンソンは10月12日、開発中の新型コロナウイルスワクチンについて、「臨床試験の参加者に原因不明の症状が出た」として、臨床試験でのワクチンの投与を一時的に停止したと発表した。独立したデータ安全性モニタリング委員会などが評価を進めている。同社のワクチンは、日本では臨床第1相(P1)試験が行われている。
小野、韓国SKBPから抗てんかん薬を導入
小野薬品工業は10月13日、韓国SKバイオファーマシューティカルズ(SKBP)から、同社創製の抗てんかん薬cenobamate(米国製品名・XCOPRI)を日本で独占的に開発・商業化するライセンス契約を結んだと発表した。小野は契約一時金と関連マイルストンを最大531億円支払うほか、売上高に応じたロイヤリティを支払う。SKBPは、日本で成人てんかん部分発作を対象とするP3試験を行う予定で、小野との共同販促オプション権を留保している。
ノバルティス 循環器代謝疾患でLINEヘルスケアと提携
スイス・ノバルティスは10月13日、疾患啓発のデジタルソリューションを構築するため、LINEヘルスケアと循環器代謝疾患でのパートナシップ契約を結んだと発表した。LINEのグループ機能を活用し、健康見守りサービスの提供を目指す。将来的には心不全リスクの高いユーザーへのサポートなど機能拡充も検討している。
ペプチドリームと富士通、安定構造探索の短縮に成功
ペプチドリームと富士通は10月13日、富士通のデジタルアニーラを使った環状ペプチドの中分子創薬で、候補化合物となる環状ペプチドの安定構造探索を12時間以内で行うことができたと発表した。探索実験工程を最小化し、探索期間が短縮できると期待される。両社は昨年9月に共同研究を開始し、デジタルアニーラで安定構造探索を組合せ最適化問題として解く技術と、HPC(ハイパフォーマンス・ コンピューティング)との連携技術を開発。ペプチドリームは今後、同技術を実適用し、開発の効率化を目指す。
参天 QDレーザの視力補正医療機器の販売を支援
参天製薬は10月13日、QDレーザ(神奈川県川崎市)の医療機器「RETISSAメディカル」について、日本での販売を支援する契約を結んだと発表した。同機器は、不正乱視によって視力が障害された患者の視力補正を対象に、今年1月に承認を取得。参天は、日本の眼科医療関係者への情報提供活動を支援する。
東工大発ベンチャーaiwell、デンマークに現地法人設立
東京工業大学発ベンチャー認定企業のaiwellは10月13日、デンマークに現地法人「aiwell Nordic」を設立したと発表した。aiwellは生体の状態をプロファイルするAIプロテオミクスに関する研究開発を行っており、AIに学習させるための血中タンパク質の画像データ収集を進めている。デンマークには血液データを世界で最も多く所有する同国国立バイオバンクがあり、現地法人を通じて同バンク所有の生体サンプルにアクセスできるようになるという。
ニプロ モロッコに医療機器販売子会社設立
ニプロは10月13日、子会社のニプロメディカルヨーロッパ(ベルギー)が、モロッコに医療機器販売子会社を設立し、今月1日から営業を始めたと発表した。モロッコではこれまで現地代理店を通じて製品を販売してきた。今後は子会社を通じ、モロッコはじめ西アフリカ地域への販売拡大を進める。
AnswersNews編集部が製薬企業をレポート