アストラゼネカ、新型コロナワクチン1億2000万回分供給で日本政府と合意
アストラゼネカは8月7日、開発中の新型コロナウイルスワクチン「AZD1222」の供給で日本政府と基本合意書を結んだと発表した。来年初頭から1億2000万回分を供給する予定で、このうち3000万回分は来年1~3月に供給する見通し。ワクチン原液は、JCRファーマへの製造委託と輸入によって調達。第一三共、第一三共バイオテック、MeijiSeikaファルマ、KMバイオロジクスが製剤と保管、配送を行う。AZD1222はウイルスベクターワクチンで、日本では今月から臨床第1/2相(P1/2)試験を始める。
武田、米ノババックスの新型コロナワクチンを日本で供給へ
武田薬品工業は8月7日、米ノババックスが開発中の新型コロナウイルス感染症ワクチン「NVX-CoV2373」を日本で供給すると発表した。ノババックスから製造技術の移転を受け、日本で申請し、製造と流通を行う。NVX-CoV2373は組換えタンパクワクチンで、現在、海外でP1/2試験を実施中。武田は、厚生労働省からの助成金を活用し、年間2億5000万回分以上の生産能力を整備する。
第一三共、ADC「U3-1402」とタグリッソの併用療法を開発
第一三共は8月7日、抗HER3抗体薬物複合体(ADC)「U3-1402」とEGFRチロシンキナーゼ阻害薬「タグリッソ」(一般名・オシメルチニブ)の併用療法の開発で英アストラゼネカと提携したと発表した。EGFR遺伝子変異を有する進行・転移性の非小細胞肺がんを対象に、併用療法のグローバル臨床第1相(P1)試験を行う。試験は北米と欧州、日本を含むアジアで最大258人の患者を登録する予定。
ムンディファーマ、全身麻酔薬「アネレム」発売
ムンディファーマは8月7日、全身麻酔薬「アネレム」(レミマゾラムベシル酸塩)を発売したと発表した。薬価は50mg1瓶2218円で、ピーク時に13億円の売り上げを予測。今年1月、世界に先駆けて日本で承認を取得した。
オンコリス「テロメライン」米国で頭頸部がんの医師主導P2開始へ
オンコリスバイオファーマは8月7日、開発中の腫瘍溶解性ウイルス「テロメライシン」(開発コード・OBP-301)について、米国で頭頸部がんを対象とした医師主導P2を始めると発表した。米コーネル大などの研究チームと契約を結ぶ。P2試験は、手術不能の再発・進行頭頸部がん患者を対象に、標準治療である放射線療法と抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(米メルクの「キイトルーダ」)の併用療法に、テロメライシンを上乗せした場合の有効性と安全性を検証する。
アステラス「Rx+」でオープンイノベーションプログラム
アステラス製薬は8月7日、医療用医薬品の枠を超えた「Rx+事業」の創出を目指し、仏アゴライズのオープンイノベーションプラットフォームで「Astellas Rx+ Healthcare Innovation Challenge」を開始したと発表した。「感覚機能の補完・代替」「薬が届きにくい患者」をテーマに、世界中のスタートアップ企業や学生から新規事業のアイデアを募る。プログラムの詳細はhttps://www.agorize.com/astellas-rxplus。
国内糖尿病市場、23年度ピークに縮小…矢野経済
矢野経済研究所は8月6日、国内の糖尿病市場(検査・診断機器市場と治療薬市場の合計)が2023年度をピークに縮小するとの予測を発表した。19年度の市場規模は6524億4000万円と推計。20年度は6687億2000万円となり、23年度には6913億円に達するが、24年度は6856億5000万円に縮小するという。治療薬市場は、DPP-4阻害薬やSGLT2阻害薬の伸びで拡大基調にあるものの、特許切れなどによって今後5年以内に縮小に転じるとしている。
【AnswersNews編集部が製薬企業をレポート】