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製薬業界 きょうのニュースまとめ読み(2019年10月31日)

更新日

 

アステラス、米社と膵臓の免疫調節薬で提携

アステラス製薬は10月31日、米パンディオン・セラピューティクスと、膵臓の自己免疫疾患に対して局所的に作用する免疫調節薬の研究・開発・商業化で提携すると発表した。パンディオンが免疫調節部位と標的組織結合部位からなる二重特性抗体を設計するとともに、医薬品候補分子を創製。アステラスが開発と商業化を行う。

契約に基づきアステラスは、契約一時金と研究・前臨床開発に関わる支払いとして最大4500万ドル、開発・商業化の進捗に応じたマイルストンとして総額7.5億ドル以上をパンディオンに支払う可能性がある。

 

第一三共 ADC「DS-7300」のP1/2試験を開始

第一三共は10月31日、B7-H3を標的とする抗体薬物複合体(ADC)の「DS-7300」について、再発・進行の固形がん(頭頸部がん、食道がん、非小細胞肺がん)を対象に臨床第1/2相(P1/2)試験を開始したと発表した。B7-H3は肺がん、前立腺がん、子宮内膜がんなどでがん細胞膜上に過剰発現するタンパク質。第一三共のADCで臨床入りしたのはDS-7300が4つ目。

 

帝人ファーマ、エタネルセプトのバイオシミラー発売

帝人ファーマは10月31日、関節リウマチ・若年性特発性関節炎治療薬「エンブレル」のバイオシミラー「エタネルセプト『TY』」を11月1日に発売すると発表した。同薬は陽進堂とインド・ルピンの合弁会社YLバイオロジクスが今年3月に承認を取得。帝人ファーマは販売元の陽進堂と販売提携契約を結んでおり、両社共同で販売を行う。

 

日本で承認の新薬、オーストラリアで迅速審査

厚生労働省は10月31日、オーストラリアの医薬品規制当局が日本を迅速審査の対象国に追加したと発表した。日本で承認された新薬をオーストラリアで申請する場合、日本の審査報告書を提出することで、通常255日の審査期間が120日もしくは175日に短縮される。

 

鳥居薬品 12月期の通期予想を上方修正、営業赤字回避へ

鳥居薬品は10月31日、2019年12月期の通期予想を上方修正すると発表した。修正後の予想は、売上高427億円(従来予想比19億円増)、営業利益7億円(従来予想は7億円の赤字)。アレルゲン免疫療法薬「ミティキュア」「シダキュア」などが好調な上、販売費の削減や研究開発費の減少で営業赤字を回避する見通しとなった。

 

扶桑薬品、4~9月期業績予想を上方修正

扶桑薬品工業は10月31日、2019年4~9月期の業績予想を上方修正したと発表した。修正後の予想は、売上高236億5000万円(従来予想比4億5000万円増)、営業利益5億8000万円(1億8000万円増)。主力の透析剤「キンダリー」や後発医薬品が堅調で、販管費も想定を下回る。

 

決算

武田薬品工業(2019年4~9月期、10月31日発表)

売上高1兆6601億6900万円(前年同期比88.5%増)、営業利益503億1000万円(70.7%減)。シャイアー買収で獲得した製品は7675億円を売り上げ、潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬「エンティビオ」(1684億円、31.2%増)などの主力品とともに増収に貢献。買収の関連費用で営業利益は大幅な減益となった。20年3月期の通期予想は売上高3兆2600億円(従来予想比400億円減)、営業利益1100億円の赤字(従来予想は1660億円の赤字)に修正。シャイアー統合によるコストシナジーで赤字幅は縮小する。

 

アステラス製薬(2019年4~9月期、10月31日発表)

売上高6504億7000万円(前年同期比0.5%増)、営業利益1621億9600万円(27.9%増)。前立腺がん治療薬「イクスタンジ」(1950億円、18.9%増)や過活動膀胱治療薬「ベタニス」(788億円、14.9%増)など主力品が好調。糖尿病治療薬「スーグラ」などが伸び、国内も2.0%の増収となった。20年3月の予想は、売上高1兆2560億円(従来予想比320億円増)、営業利益2630億円(340億円増)に上方修正。イクスタンジや国内新製品が期初予想を上回るうえ、為替の影響で販管費が想定を下回る。

 

第一三共(2019年4~9月期、10月31日発表)

売上高4795億7300万円(前年同期比7.3%増)、営業利益861億6300万円(48.6%増)。主力の抗凝固薬エドキサバンが36.2%増の737億5800万円と好調だったことに加え、抗HER2抗体薬物複合体(ADC)「DS-8201」の開発提携で英アストラゼネカから契約一時金を受領したことで増収増益となった。国内医薬事業は2610億円(7.1%増)。日本と米国での堅調な売り上げ推移を反映し、20年3月期の通期予想は売上高9550億円(従来予想比150億円増)、営業利益1250億円(250億円増)に引き上げた。

 

小野薬品工業(2019年4~9月期、10月31日発表)

売上高1490億800万円(前年同期比3.2%増)、営業利益418億7800万(19.1%増)。免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」は薬価引き下げの影響を受けたが、腎細胞がんでの使用が広がったことなどにより、3.1%増の468億円。米ブリストル・マイヤーズスクイブや米メルクからのロイヤリティ収入は16.3%増の392億円だった。

 

日本ケミファ(2019年4~9月期、10月31日発表)

売上高160億9700万円(前年同期比3.2%減)、営業利益6億1900万円(5.4%減)。後発医薬品の発売品目が少なかったことなどにより、医療用医薬品は1.8%減、製造受託なども含めた医薬品事業全体は3.0%減となった。20年3月期は、売上高332億円(前期比2.9%減)、営業利益8億円(45.4%減)を予想。市場競争激化の影響で、売上高は期初予想から10億円下方修正した。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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