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製薬業界 きょうのニュースまとめ読み(2019年10月30日)

更新日

 

塩野義 UMNファーマにTOB、完全子会社化へ

塩野義製薬は10月30日、ワクチン開発を手掛けるUMNファーマを完全子会社化すると発表した。塩野義はUMNファーマの株式の31.08%を保有しており、株式公開買い付けで全株式を取得する。

両社は2017年に資本業務提携を締結し、基盤技術を研究してきた。今後は、開発と事業化を進める。

 

中外、自社創製のリサイクリング抗体サトラリズマブを欧米で申請

中外製薬は10月30日、自社創製の抗IL-6レセプターリサイクリング抗体サトラリズマブを欧州と米国で申請し、当局に受理されたと発表した。適応は視神経脊髄炎スペクトラム(NMOSD)で、欧米とも来年に承認の判断が行われる見通し。NMOSDは、視神経と脊髄の炎症性病変を特徴とする中枢神経系の自己免疫疾患。サトラリズマブはIL-6受容体に繰り返し結合し、NMOSDの病態に関与するIL-6シグナルを阻害する。

 

大正製薬 ノバルティスとの「ルセフィ」販売提携を終了

大正製薬は10月30日、SGLT2阻害薬「ルセフィ」(一般名・ルセオグリフロジン)について、ノバルティスファーマとの販売提携を年内で終了すると発表した。来年1月からは、大正製薬が単独で販売と情報提供活動を行う。

 

中外「ヘムライブラ」台湾でインヒビター非保有への適応拡大承認

中外製薬は10月30日、血友病A治療薬「ヘムライブラ」(エミシズマブ)が台湾で承認されたと発表した。対象はインヒビター非保有患者(用法は週1回、2週に1回、4週に1回)。インヒビター保有患者に対する2週または4週に1回の用法・用量の追加も承認された。

 

富士通 電子申請データ自動作成ツールの提供開始

富士通は10月30日、医薬品の申請電子データを自動作成する「tsClinical for SDTM Automation」について、国内の製薬企業向けに提供を始めたと発表した。国際標準規格のSDTM形式で申請データを自動作成でき、コスト削減やデータの品質強化が期待される。

日本では2020年4月からSDTM形式での電子申請が義務化される。

 

シスメックス 神戸大などと新法人、バイオリソース活用を促進

シスメックスは10月30日、神戸大、神戸市、神戸医療産業都市推進機構とともに、一般社団法人「BRIH-K(BioResource Innovation Hub in Kobe)」を設立したと発表した。新法人は、製薬企業などの研究・開発機関のニーズに合わせてバイオリソース(臨床情報と紐づいた生体試料)を収集。バイオリソースの新規治療・診断法の実現への活用を促す。

 

決算

エーザイ(2019年4~9月期、10月30日発表)

売上高2992億6500万円(前年同期比3.5%増)、営業利益320億1800万円(33.8%減)。抗がん剤「レンビマ」が前年同期比2倍の505億3000万円と伸びた一方、後発医薬品子会社を譲渡したことなどにより減収減益となった。レンビマの開発費が膨らんだことや、同薬で提携する米メルクへの折半利益の支払い額が増加したことも利益を押し下げた。

 

田辺三菱製薬(2019年4~9月期、10月30日発表)

売上高1881億900万円(前年同期比10.3%減)、営業利益125億6100万円(63.6%減)。スイス・ノバルティスと支払いをめぐって争っている多発性硬化症治療薬「ジレニア」のロイヤリティ収入の一部を売り上げとして認識しなかったことで、大幅な減収減益となった。国内医療用医薬品の売上高は1491億円で5.4%増。クローン病治療薬「ステラーラ」や糖尿病治療薬「カナグル」「カナリア」などが伸びた。利益面はすでに通期予想を上回っているが、同社は予想を据え置いた。

 

塩野義製薬(2019年4~9月期、10月30日発表)

売上高1608億7700万円(前年同期比4.4%減)、営業利益581億6100万円(1.5%減)。抗精神病薬「サインバルタ」やADHD治療薬「インチュニブ」が好調で国内は4.9%増の524億円。抗HIV薬のロイヤリティ収入も611億円(7.1%増)と増加したが、前年にスイス・ロシュから抗インフルエンザ薬「ゾフルーザ」のロイヤリティを受領した反動で減収減益となった。

 

大正製薬HD(2019年4~9月期、10月30日発表)

売上高1322億800万円(前年同期比2.1%増)、営業利益146億7600万円(13.6%減)。ベトナム・ハウザン製薬の買収に伴う費用がかさみ、減益となった。医薬事業は2型糖尿病治療薬「ルセフィ」や経皮吸収型鎮痛消炎剤「ロコア」などが貢献したものの、長期収載品の売上減少で12.6%減の347億円。セルフメディケーション事業は8.6%増の975億円と好調だった。

 

わかもと製薬(2019年4~9月期、10月30日発表)

売上高53億8100万円(前年同期比3.0%増)、営業利益9億円の赤字(前年同期は4400万円の赤字)。長期収載品の減少で医薬事業は減収となったが、ヘルスケア事業は好調だった。20年3月期の通期予想は、売上高113億円(5.2%増)、営業利益9億円の赤字(3億9100万円の赤字)。緑内障・高眼圧症治療薬「WP-1303」の開発中止により研究開発費が減少するため、利益は従来予想を上回る。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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