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「ソバルディ」「ハーボニー」は32%引き下げ、Z2は1057品目に…薬価改定告示 新薬加算トップはファイザー

厚生労働省は4日、4月1日に実施する薬価改定を告示しました。

 

今回の改定で新設される「特例拡大再算定」では、ギリアド・サイエンシズのC型肝炎治療薬「ハーボニー」と同「ソバルディ」が31.7%と大幅な引き下げ。後発医薬品への置き換えが進まない長期収載品の薬価引き下げルール(いわゆるZ2)の適用は439成分1057品目で、品目数では前回改定を下回りました。

 

新薬創出・適応外薬解消等促進加算の対象は416成分823品目。前回改定に比べて19成分65品目増加しました。加算品目数は前回改定に続いてファイザーがトップ。外資系企業が上位を占める構図は、今回も変わりませんでした。

 

 

「プラビックス」加算返還含め▲29%

今回の薬価改定で新たに導入された特例拡大再算定は、

(1) 年間販売額1000億円超1500億円以下、予想年間販売額の1.5倍以上
(2) 年間販売額1500億円超、予想年間販売額の1.3倍以上

の医薬品が対象。(1)は最大25%、(2)は最大50%、薬価を引き下げます。

 

今回の薬価改定では、(1)で抗血小板剤「プラビックス」と抗がん剤「アバスチン」が、(2)でC型肝炎治療薬「ソバルディ」が対象。「ハーボニー」は「ソバルディ」の類似品として適用を受けることになりました。

 

アバスチンは下げ幅緩和 

注目された引き下げ幅は、「ソバルディ」と「ハーボニー」がそれぞれ31.7%と大幅な引き下げ。後発医薬品の参入後初めての改定となった「プラビックス」は、新薬創出加算の返還分も合わせて25mg錠が28.6%、75mg錠が28.8%の引き下げを受けました。

 

臨床上の有用性が認められた「アバスチン」は、5%の補正加算を獲得。引き下げ幅は10.9%に緩和されました。

特例拡大再算定品目の薬価引き下げ率

 

基準引き上げのZ2、適用品目は減少

政府の後発医薬品の使用目標引き上げに合わせて、適用基準が引き上げられたZ2。今回の改定では、計439成分1057品目が対象となりました。前回改定と比べると成分数は60増えたものの、品目数は61減りました。

 

Z2で最大の引き下げ幅となる2%の引き下げ(後発品への置き換え率が30%未満)を受けたのは、163成分400品目で、前回改定に比べて48成分39品目増加しました。

 

一方、1.75%の引き下げ(置き換え率30%以上50%未満)は168成分391品目(前回改定比11成分増、41品目減)、1.5%の引き下げ(置き換え率50%以上70%未満)は108成分266品目(1成分増、59品目減)となりました。

Z2の対象成分・品目数

  

市場拡大再算定は20成分44品目

通常の市場拡大再算定は、20成分44品目に適用されました。

 

主な品目では、前立腺がん治療薬「イクスタンジ」(アステラス製薬)が25%の引き下げ。多発性骨髄腫治療薬「ベルケイド」(ヤンセンファーマ)が19%、骨粗鬆症治療薬「フォルテオ」(日本イーライリリー)と同「テリボン」(旭化成ファーマ)が18.8%の引き下げを受けました。

 

C型肝炎薬も10%超の引き下げ

「ソバルディ」「ハーボニー」が特例拡大再算定を受けたC型肝炎治療薬では、「ダクルインザ」(ブリストル・マイヤーズ)と「ヴィキラックス」(アッヴィ)が14%、「スンベプラ」(ブリストル)が13.2%の引き下げでした。

 

適応追加によって主な適応が変化した場合に適用される「効能変化再算定」は、経口抗凝固薬「リクシアナ」(第一三共)に適用。28%の大幅な引き下げを受けます。

  

新薬加算823品目、返還は「ランタス」「レミケード」など

新薬創出・適応外薬解消等促進加算の対象は、前回改定から19成分65品目増え、416成分823品目となりました。

 

新薬創出加算を取得したのは、後発品が参入していない先発医薬品全体の約37%。加算によって薬価が維持された品目は656品目で、加算取得品目の79.7%を占めました。

 

SGLT-2阻害剤、全品目に加算

新たに新薬創出加算の適用を受けたのは、SGLT-2阻害剤全6成分7品目や、週1回投与のDPP-4阻害剤「ザファテック」(武田薬品工業)など。市場競争が激しいARBでは前回改定に続いて唯一、武田薬品の「アジルバ」が加算を取得。同社の価格戦略の巧みさを改めて印象付けました。

 

一方、後発品の参入などの理由で過去の加算分を返還したのは69成分112品目。潰瘍性大腸炎治療薬「アサコール」(ゼリア新薬工業)や抗血小板剤「プラビックス」、インスリン製剤「ランタス」(いずれもサノフィ)、抗リウマチ薬「レミケード」(田辺三菱製薬)、抗がん剤「エルプラット」(ヤクルト本社)など、各社の主力品も含まれます。経営へのダメージは避けられません。

  

新薬加算取得数、トップ10に内資はアステラスのみ

新薬創出加算を受けた品目が最も多かったのは、28成分52品目のファイザー。ファイザーは前回に続くトップで、2位は24成分48品目のノバルティスファーマ、3位は21成分46品目のヤンセンファーマと続きました。 

新薬創出加算品目の多い企業トップ50

 

トップ10に入った日本企業は5位のアステラス製薬(13成分30品目)のみ。第一三共が12位、小野薬品工業が14位、協和発酵キリンと大塚製薬が15位。武田薬品は21位、エーザイは24位でした。

 

「ジャディアンス」真の臨床的有用性で薬価引き上げ

新薬創出加算以外の加算では、市販後に臨床的有用性を検証したデータを公表した場合に適用される「真の臨床的有用性の検証に係る加算」を、日本ベーリンガーインゲルハイムのSGLT-2阻害剤「ジャディアンス」が取得しました。

 

心血管イベントリスクを有意に低下させた市販後の長期臨床試験「EMPA-REG OUTCOME」の結果が評価されました。加算によって「ジャディアンス」の薬価は1.4%引き上げられました。

 

リバロに小児加算、サムスカに希少疾病加算 

小児適応を追加した医薬品を評価する加算は、高脂血症治療薬「リバロ」(興和)、抗アレルギー薬「タリオン」(田辺三菱製薬)など8成分18品目に適用。希少疾病の適応追加を行った場合に適用される加算は、利尿剤「サムスカ」(大塚製薬)など13成分31品目が対象となりました。

  

基礎的医薬品439品目の薬価維持 111品目に不採算再算定

今回の薬価改定で新設された基礎的医薬品の薬価を維持するルールは、134成分439品目が対象。一方で、抗てんかん薬「エトトイン」や生薬の「タイソウ」「トウニン」、軟膏基材の「白色ワセリン」など47成分111品目には、不採算品再算定が適用され、薬価が引き上げられました。

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