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医薬品業界 役員報酬1億円超えは37人…武田・ウェバー社長は10億円突破

1億円を超えた場合に個別開示することが定められている上場企業の役員報酬。東京商工リサーチのまとめによると、2017年3月期の有価証券報告書で役員報酬を個別開示したのは221社457人に上り、過去最多を更新しました。

 

AnswersNewsでは、各社の有価証券報告書をもとに医薬品業界で1億円以上の報酬を受け取った役員37人のリストをまとめました。最高額は武田薬品工業のクリストフ・ウェバー社長の10億4800万円。2位の日本調剤・三津原博社長は8億1300万円で、従業員の平均年収との格差は145.9倍に及びました。

 

後発品企業から日医工・田村社長が初のリスト入り

上場企業には、1億円以上の役員報酬を得た役員の氏名と報酬額を有価証券報告書で個別に開示することが義務付けられています。AnswersNewsが今回集計対象としたのは、2016年4月期~17年3月期の有価証券報告書。製薬企業やバイオベンチャーに加え、CROなどの関連産業や医薬品卸、薬局チェーンなども対象とし、医薬品業界の「1億円プレーヤー」37人のリストを作成しました(CROなど関連産業や医薬品卸は該当者なし)。

【医薬品業界】1億円以上の報酬を受けた役員37人

トップとなったのは、前年に引き続き武田薬品工業のクリストフ・ウェバー社長。16年度の役員報酬は、基本報酬2億4200万円、賞与1億6000万円に、長期インセンティブ5億100万円と、前職で支払い予定だった株式報酬の差額補償1億4500万円が加わり、総額10億4800万円(前年度比1億4300万円増)となりました。

 

武田薬品からは、3位にチーフ・メディカル&サイエンティフィック・オフィサーを努めるアンドリュー・プランプ取締役(4億2500万円)や、今年6月に取締役会長を退任した長谷川閑史相談役(4億900万円)、同じく6月に退任した本田信司前取締役(1億5700万円)がリストに入りました。

 

武田薬品で個人の役員報酬が10億円を超えるのは、今回のウェバー社長が初めて。同社の2016年度の業績は売上高1兆7321億円(前年度比4.2%減)、営業利益1559億円(19.1%増)で、純利益は1149億円と前年度から43.4%の増益となりました。

 

ウェバー氏に続く2位となったのは、高額報酬でおなじみの日本調剤・三津原博社長。報酬額は8億1300万円で、前年度から7600万円増えました。同社は昨年6月の株主総会で、取締役への報酬の上限を従来の8億円から10億円に引き上げることを決定。三津原氏の報酬は早速8億円を超えました。

 

37人の役員報酬 合計83億円

注目されるのは1億2800万円で26位にランクインした日医工の田村友一社長。後発医薬品企業からリスト入りするのは、今回の田村社長が初めてとなります。報酬の内訳は、基本報酬が6800万円、ストックオプションが5900万円でした。

 

このほか、米アキュセラ・インクの親会社として昨年12月に東証マザーズに上場した窪田製薬ホールディングス(HD)の窪田良社長・会長、そーせいグループのピーター・べインズ代表執行役、大正製薬HDの上原茂副会長らが、今年初めてリスト入りしました。

 

集計対象で個別開示を行った37人の役員報酬総額は83億5700万円。前年との比較が可能な31人の報酬総額は前年比0.4%増とほぼ横ばいでした。

 

武田・ウェバー氏 全産業でも5位

東京商工リサーチのまとめによると、全産業を通じて17年3月期の役員報酬が10億円を超えたのは5人のみ。武田のウェバー氏は5位に名を連ねました。ちなみに全産業で1位となったのは、退任したソフトバンクグループのニケシュ・アローラ元副社長。報酬総額は103億4600万円で、自身が前年度に記録した過去最高(64億7800万円)を更新しました。

 

開示人数 エーザイ5人、武田は4人

企業別の役員報酬開示人数

報酬を個別開示した役員の人数を企業別に見ると、最も多かったのはエーザイの5人。武田薬品は4人で2位、3位は3人の中外製薬でした。エーザイと中外製薬が前年度同人数だった一方、武田薬品は1人減りました。

 

ちなみに、上場企業全体で見ると、17年3月期の有価証券報告書で個別開示を行った人数が最も多かったのは、三菱電機の22人。東京商工リサーチのまとめによると、個別開示を行った221社のうち、2人以上の開示を行ったのは92社で、全体の41.6%に上りました。

 

日調・三津原社長 社員平均の146倍

個別開示された役員の報酬と従業員の平均年収の格差に注目してみると、最も大きかったのは日本調剤の三津原社長。従業員の平均年収は557.3万円で格差は145.9倍に及び、前年(132.5倍)から拡大しました。

 

次いで大きかったのが、役員報酬ランキングトップの武田薬品・ウェバー社長で、103.2倍。3位は41.9倍だった同社のプランプ取締役でした。ウェバー氏は前年の94.3倍から広がった一方、プランプ氏は前年の44.0倍を下回りました。武田薬品の16年度の平均年収は1015.1万円(前年比55.5万円増)で、10年ぶりに1000万円を超えました。

役員報酬と従業員平均年収の格差

今回は、リスト入りした役員の半数以上が前年から報酬を減らした一方、大手・準大手の新薬メーカーを中心に従業員の平均年収は上昇。前年と比較可能な役員31人のうち、格差が拡大したのは12人で、半数を上回る19人は格差が縮まりました。

 

医薬品業界で1億円の役員報酬を受けた37人のリストをまとめました。トップは10億円を超えた武田のウェバー社長。日本調剤・三津原社長の報酬は、従業員平均の146倍に及びました。

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