「レケンビ」薬価引き下げへ、費用対効果評価で/尿路上皮がん治療薬「バルバーサ」16日薬価収載 など|製薬業界きょうのニュースまとめ読み(2025年7月9日)
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AnswersNews編集部

「レケンビ」薬価引き下げへ、費用対効果評価で
中央社会保険医療協議会(中医協)の費用対効果評価専門組織は7月9日、エーザイのアルツハイマー病治療薬「レケンビ点滴静注」(一般名・レカネマブ)の費用対効果評価結果を中医協総会に報告した。ICER(増分費用効果比)は「1000万円/QALY以上」で費用対効果は比較対象とした治療に比べて「低い」とされ、薬価が引き下げられる見通し。専門組織は今回、介護費用を含まないものと、含めたものの2つの分析結果を提示。今後、薬価算定組織でそれぞれの分析結果に基づいて価格調整を行った場合の薬価を検討し、総会で改めて議論を行う。レケンビの費用対効果評価をめぐっては、ICERが500万円/QALYとなる価格と見直し前の価格の差額の25%を調整額とし、引き下げ幅は最大15%とされている。
尿路上皮がん治療薬「バルバーサ」16日薬価収載
中医協総会は7月9日、ヤンセンファーマの尿路上皮がん治療薬「バルバーサ錠」(エルダフィチニブ)の薬価収載を了承した。収載は16日。同薬はFGFR阻害薬。薬価は「ペマジール錠」(ペミガチニブ)を最類似薬とする類似薬効比較方式Iで算定され、3mg1錠3万1810.40円、4mg1錠4万1501.70円、5mg1錠5万1009.70円となった。ピーク時の販売予測は18億円。
富士製薬、シーズ評価でFRONTEOとプロジェクト…女性医療領域で
富士製薬工業とFRONTEOは7月9日、女性医療領域での創薬シーズ評価に関する共創プロジェクトを始めたと発表した。FRONTEOのAI創薬支援サービスを活用し、新規性の高い標的分子を探索。富士製薬は、FRONTEOから提供される情報を創薬シーズの導入を検討する際の評価指標として活用する。
JCRファーマ、アレクシオンと遺伝子治療技術のライセンス契約
JCRファーマは7月8日、米アレクシオン・アストラゼネカ・レアディジーズと独自の遺伝子治療プラットフォーム技術「JUST-AAV」に関するライセンス契約を結んだと発表した。契約に基づき、アレクシオンは最大5つの自社の遺伝子治療プログラムに対してJUST-AAVプラットフォームのうちライセンスを受けたカプシドを適用できる。JCRは一時金を受け取るほか、研究開発と販売のマイルストンとして最大8億2500万ドル(約1200億円)を受け取る。販売後は売上高に応じたロイヤリティも支払われる。JUST-AAVは、目的とする特定の組織・臓器への指向性を持たせるとともに、安全性を高めるために特定の組織・臓器への移行性を低減させるようカプシド表面を改変できるAAV。