
サンバイオ「アクーゴ」3回目製造も「適合」…出荷に向け一変申請へ
サンバイオは5月29日、昨年7月に条件・期限付き承認を取得した再生医療等製品「アクーゴ脳内移植用注」(一般名・バンデフィテムセル)について、承認条件をクリアするために行った3回目の市販品製造で、すべての基準値を満たし適合となったと発表した。これで出荷の条件を達成したことになり、同社は今後、すみやかに一部変更申請を実施。今年7月までに出荷が可能になると想定している。アクーゴは、市販品と治験製品の同等性/同質性を評価し、必要な一部変更承認を取得するまで出荷しないことが承認条件の1つとされている。1回目の市販品製造は不適合となり、出荷時期を3カ月先送りしたが、2回目の製造は成功していた。
「レンビマ」特許訴訟、米地裁でエーザイ勝訴の判決
エーザイは5月29日、自社の抗がん剤「レンビマ」(レンバチニブメシル酸塩)をめぐる米国の特許侵害訴訟で、後発医薬品の承認申請を行ったシルパ・メディケア(インド)に勝訴したと発表した。判決によりシルパは、独占期間が満了する2036年2月まで米国でレンビマの後発品の承認を得ることができない。エーザイは19年11月にニュージャージー州連邦地裁に特許侵害訴訟を起こしていた。エーザイはシルパのほかにも米国でレンビマ後発品の承認申請を行った企業と特許侵害訴訟を争っており、サン・ファーマシューティカル・インダストリーズ(同)とは30年6月30日まで後発品の販売を行わないことで和解。ドクター・レディーズ・ラボラトリーズ(同)など2社に対しても訴訟を起こしている。
田辺三菱、パーキンソン病薬「ND0612」米で再申請受理
田辺三菱製薬は5月29日、パーキンソン病治療薬「ND0612」の再申請が米FDA(食品医薬品局)に受理されたと発表した。承認の可否は2025年度第3四半期(10~12月期)までに判断される見込み。田辺三菱は23年に最初に申請を行ったが、FDAは翌年6月に承認を見送った。再申請では、FDAから指摘を受けたカルビドパの安全性に関する情報や、製品の品質、デバイス、製造所の査察に関する情報を中心に提供した。
ユーシービー「ビンゼレックス」オートインジェクターの新規格発売
ユーシービージャパンは5月29日、抗IL-17A/IL-17F抗体「ビンゼレックス皮下注オートインジェクター」(ビメキズマブ)の新規格となる320mg製剤を発売したと発表した。これまでは、1回320mgの投与に対して160mg製剤(シリンジまたはオートインジェクター)を2本使用する必要があった。ビンゼレックスは2022年に乾癬治療薬として発売され、その後、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎、化膿性汗腺炎に適応拡大した。