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2024年に日米欧で承認された主な新薬まとめ(1)―【ビジュアルで見る】疾患領域・モダリティ・創薬国

更新日

亀田真由

2024年に日本と米国、欧州で承認された主な新薬について、疾患領域別、創薬モダリティ別、創薬国別にビジュアルで承認状況をまとめました。

 

 

日米欧で143の新薬が承認

2024年、日米欧のいずれかで承認を受けた製品は143品目となりました。

 

PMDA(医薬品医療機器総合機構)、FDA(米国食品医薬品局)、EMA(欧州医薬品庁)が公表している承認品目一覧などをもとに、AnswersNewsが集計(ワクチンや新規配合剤、再生医療等製品を含む)。バイオシミラーや診断薬はカウントしていないほか、同一製品の投与経路変更・剤形変更などは除いた。

 

各極の承認数を見ていくと、日本で65品目、米国で62品目、欧州で45品目が承認。3極同時の承認となったのは、アステラス製薬の胃がん治療薬「ビロイ」やスイス・ロシュの発作性夜間ヘモグロビン尿症治療薬「ピアスカイ」など5品目でした。

 

 

米国で承認された62品目のうち、25年1月までに日本で承認されたのは16品目。欧州では25品目となりました。一方、日本で承認された65品目のうち55品目は米国で承認済みの製品。欧州も45品目のうち37品目は米国で既承認となります。多くの製品が他市場に先行して米国で承認されている状況が見てとれます。

 

【疾患領域別】「がん」「循環器・代謝・腎」に集中

 

疾患領域別に承認数を見ていくと、全体で最も多くを占めたのは「がん」(30%)で、「循環器・代謝・腎」(14%)、「血液」「ワクチン」(8%)と続きました。日本は米欧と比べると感染症やワクチンの承認が多くなっています。

 

【モダリティ別】低分子が半数、新規モダリティは米で承認相次ぐ

 

創薬モダリティでは、低分子化合物がトップ。米国では承認された新薬の半数以上が低分子となりました。低分子に続いたのは抗体医薬で、がん領域を中心に抗体薬物複合体や二重特異性抗体を含めて多くの新薬が承認されました。ワクチンの承認が比較的多い日本では、ワクチンを含むその他バイオ製剤の割合も高くなっています。

 

遺伝子治療薬や細胞治療、核酸医薬といった新規モダリティは3極全体で13品目。うち10品目は米国で承認されました。

 

【創薬国】トップ3は米国、日本、英国

 

新薬創薬国トップは米国で、143製品の約半数を占めました。新興バイオテックのほか、大手企業でも6つの新薬創出に関わった米ファイザーなどが存在感を示しています。2位以下は、日本(12品目)、英国(10品目)、スイス、デンマーク(いずれも8品目)と続きました。

 

中国発は7製品

近年存在感を増している中国の創製品は7つ。そのすべてががん領域で、同領域への注力がうかがえます。中国の創製品は抗PD-1/PD-L1抗体、BTK阻害薬などが中心で、ベスト・イン・クラスを志向としているのが特徴。24年に3極で初めての承認を取得したのは、抗PD-L1抗体「Cejemly」とMET阻害薬「ハイイータン」でした。

 

関連記事:中国発新薬、日本で相次ぎ承認…がん領域で存在感、ベイジーンも参入間近

 

このほか、アジア発の医薬品としては、台湾で創製された遺伝子治療薬「KebiLidi/Upstaza」や韓国で開発されたEGFR阻害薬「Lazcluze」などが承認されました。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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