1. Answers>
  2. AnswersNews>
  3. トピックス>
  4. 国内医療用医薬品市場、14四半期ぶり前年割れ―24年7~9月、抗がん剤の成長鈍化響く|トピックス
トピックス

国内医療用医薬品市場、14四半期ぶり前年割れ―24年7~9月、抗がん剤の成長鈍化響く|トピックス

更新日

AnswersNews編集部

IQVIAは11月13日、2024年7~9月の国内医療用医薬品市場が前年同期比0.3%減の2兆8845億円だったと発表した。四半期ベースで前年を下回ったのは21年1~3月以来、14四半期ぶり。再算定による大型品の薬価引き下げで抗がん剤の成長が鈍化したことなどが響いた。

 

市場の内訳は、▽病院(100床以上)1兆3661億円(前年同期比1.1%増)▽開業医(100床未満)5331億円(0.2%減)▽薬局その他9654億円(2.3%減)――だった。

 

 

「オプジーボ」「イミフィンジ」再算定響く

薬効別では、トップの「抗腫瘍用剤」(4907億円、0.8%増)が4~6月に続く低成長となった。免疫チェックポイント阻害薬の「オプジーボ」(小野薬品工業)と「イミフィンジ」(アストラゼネカ)が再算定で大幅な薬価引き下げを受けたことが影響。新型コロナウイルス感染症の5類移行を受けて受診が回復した前年同期の反動も出た。

 

薬効別2位は「糖尿病治療剤」(1894億円、6.7%増)、3位は「免疫抑制剤」(1624億円、5.6%増)。コロナ関連では、「全身性抗ウイルス薬」(39.4%減)と「診断用検査試薬」(20.9%減)が大きく落ち込んだ。一方、「ワクチン類」はインフルエンザウイルスワクチンとHPVワクチンの拡大で25.1%増の高成長。「その他の治療を目的とする薬剤」では、4月の薬価改定で薬価が引き上げられた漢方薬が市場拡大に貢献した。

 

 

「デュピクセント」59.2%増

製品別売上高(薬価ベース)では、MSDの免疫チェックポイント阻害薬「キイトルーダ」が11.9%増の454億円でトップ。2位は第一三共の抗凝固薬「リクシアナ」(374億円、12.3%増)で、再算定を受けたオプジーボは15.8%減の350億円だった。8位のイミフィンジも14.6%減の267億円と売り上げを落とした。

 

前年同期から最も売り上げを伸ばしたのは、サノフィのアトピー性皮膚炎などの治療薬「デュピクセント」で、59.2%増の322億円を売り上げた。小野薬品とアストラゼネカのSGLT2阻害薬「フォシーガ」も19.7%増と高成長が続いている。

 

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

あわせて読みたい

メールでニュースを受け取る

  • 新着記事が届く
  • 業界ニュースがコンパクトにわかる

オススメの記事

人気記事

メールでニュースを受け取る

メールでニュースを受け取る

  • 新着記事が届く
  • 業界ニュースがコンパクトにわかる