アステラス、胃がん治療薬「ビロイ」発売/サンバイオの「SB623」19日に承認審議 など|製薬業界きょうのニュースまとめ(2024年6月12日)
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AnswersNews編集部
アステラス、胃がん治療薬「ビロイ」発売
アステラス製薬は6月12日、胃がん治療薬の抗CLDN18.2抗体「ビロイ点滴静注用」(一般名・ゾルベツキシマブ)を発売したと発表した。適応は「CLDN18.2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃がん」。同適応のCLDN18.2抗体は世界初。コンパニオン診断薬としては、ロシュ・ダイアグノスティックスの「ベンタナ OptiView CLDN18(43-14A)」が承認されている。薬価は100mg1瓶5万4502円。ピーク時に145億円の販売を見込む。
サンバイオの「SB623」19日の厚労省部会で承認の可否審議
厚生労働省は6月12日、薬事審議会再生医療等製品・生物由来技術部会を19日に開き、サンバイオの再生細胞薬「アクーゴ脳内移植用注」(開発コード・SB623)の製造販売承認の可否を審議すると発表した。同薬は、健康成人骨髄液由来の間葉系間質細胞を加工・培養して作製するヒト(同種)骨髄由来加工間葉系幹細胞。3月に開かれた部会では「治験製品との同等性/同質性は判断できない」として継続審議とされ、サンバイオは品質に関する追加のデータを提出すると発表していた。
小野薬品、米デシフェラの買収完了
小野薬品工業は6月11日、米デシフェラ・ファーマシューティカルズに対する株式公開買い付け(TOB)が完了し、同社を完全子会社化したと発表した。買収額は約24億ドル(約3775億円)。小野薬品は買収を通じてKIT阻害薬「QINLOCK」などを獲得。がん領域のパイプラインを拡充し、欧米での自社販売体制を強化する。
富士製薬 タイで販売の避妊薬、印ルピンとASEAN2カ国のライセンス契約
富士製薬工業は6月12日、タイ子会社が2023年4月から同国で販売している避妊薬「Nextstellis」について、インドのルピンとベトナム、フィリピンでのライセンス・供給契約を結んだと発表した。契約に基づき、タイ子会社が導入元のMithra Pharmaceuticals(ベルギー)から製品を調達し、ルピンに供給する。同薬は天然型エストロゲンであるエステトロールとドロスピレノンの配合剤。ほかのASEAN諸国での販売についても提携候補先と協議している。