大塚、米国で大うつ病治療用アプリの認可取得/第一三共 抗TROP2 ADC、米で乳がんの適応申請 など|製薬業界きょうのニュースまとめ(2024年4月2日)
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AnswersNews編集部
大塚、米国で大うつ病治療用アプリの認可取得
大塚製薬と米クリック・セラピューティクスは4月2日、共同開発した大うつ病向けの治療用アプリ「Rejoyn」の認可を米国で取得したと発表した。大うつ病に対する治療用アプリは米国初。Rejoynは、さまざまな感情を表す顔の表情を用いた認知機能訓練とアプリによる認知行動療法を組み合わせたもので、6週間の治療セッションを通じて抗うつ薬を服用している患者のうつ症状を改善するよう設計されている。22~64歳の成人患者386人を対象に行った臨床試験で有効性を確認した。使用には医療従事者の処方が必要で、今年後半にはダウンロードできるようになる予定。
第一三共 抗TROP2 ADC、米国でHR陽性・HER2陰性乳がんの適応申請
第一三共は4月2日、抗TROP2抗体薬物複合体(ADC)ダトポタマブ デルクステカンについて、「ホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能または転移性乳がんに係る2/3次治療」を対象とした申請が米FDA(食品医薬品局)に受理されたと発表した。米国では今年2月に「局所進行または転移性非扁平上皮非小細胞肺がんの2次/3次治療」の適応で申請しており、今回の申請はこれに続く適応となる。ホルモン受容体陽性・HER2陰性乳がんの2次/3次治療では3月に欧州と日本でも申請を行った。
メタジェンセラピューティクス、腸内細菌叢バンクの運用開始
メタジェンセラピューティクス(山形県鶴岡市)は4月2日、国内初となる腸内細菌叢バンクの運用と腸内細菌ドナーの募集を開始したと発表した。ウェブ問診や医療機関での検査によって適格となったドナーに便を提供してもらい、そこから腸内細菌を抽出。腸内細菌叢移植の臨床試験や、腸内細菌を活用した医薬品の研究開発に活用する。
サワイGHD、米子会社の売却完了
サワイグループホールディングス(GHD)は4月2日、米国子会社アップシャー・スミス・ラボラトリーズ(USL)などの売却が完了したと発表した。売却したのはUSLと同社の親会社サワイ・アメリカ、米国事業の持株会社サワイ・アメリカHDの3社。サワイ・アメリカに出資する住友商事の米子会社とともに、全持分を台湾のボラ・ファーマシューティカルズに売却した。業績への影響は精査中としている。
武田テバ、武田から「コパキソン」承継
武田テバファーマは4月1日、武田薬品工業から多発性硬化症治療薬「コパキソン皮下注シリンジ」(一般名・グラチラマー酢酸塩)の製造販売承認を承継したと発表した。承継は、昨年1月に両社が締結した資産譲渡・製造販売承認承継に関する基本契約に基づくもの。同日以降、コパキソンの情報提供活動と安全性情報の収集は武田テバが行っている。
エーザイ、仏などで販売の2製品を英社に譲渡
エーザイは4月2日、仏販売子会社が同国などで販売している2つの医薬品の権利を、英CNXセラピューティクスに譲渡すると発表した。譲渡するのは、精神疾患治療薬「Loxapac」(ロキサピン)とパーキンソン病治療薬「Parkinane LP」(塩酸トリヘキシフェニジル)のフランス、フランス海外領土、アルジェリアでの権利。エーザイは一時金として5650万ユーロ(約92億円)を受け取る。エーザイは2002年に両剤の対象国での権利を取得し、販売を行ってきた。
あすか製薬、一時離職者の業務カバーする社員に「応援金」
あすか製薬は4月1日、出産・育児や介護といったライフイベントで一時的に職場を離れる社員の業務をカバーする社員に「応援金」を支給する制度を創設すると発表した。最大10万円を半年ごとに支給する。同社は「同僚のさまざまなライフイベントをポジティブに受け止める企業風土の醸成を目指す」としている。