日本新薬、6.4%賃上げ…ベア1万4000円要求に満額回答
日本新薬は3月14日、定期昇給分を含めて従業員1人あたり6.4%、平均2万1000円以上の賃上げを行うと発表した。ベースアップ1万4000円の労働組合の要求には満額回答した。今春入社の新入社員の初任給も1万4000円引き上げ、博士卒30万4000円、修士・6年制卒28万4000円、大卒26万4000円とする。
第一三共、抗TROP2 ADCを日本でも申請…HR陽性/HER2陰性乳がん対象に
第一三共は3月14日、抗TROP2抗体薬物複合体(ADC)ダトポタマブ デルクステカン(Dato-DXd/DS1062)を日本で申請したと発表した。適応は「ホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能または転移性乳がんに係る2次/3次治療」。化学療法による前治療歴のある患者を対象に行った臨床第3相(P3)試験では、主要評価項目の1つである無増悪生存期間を化学療法に比べて統計学的に有意に延長した。同薬は米国と欧州でも申請中。日本では、ギリアド・サイエンシズも今年1月、抗TROP2 ADCサシツズマブ ゴビテカンをトリプルネガティブ乳がんの適応で申請している。
中外、抗CD20/CD3バイスペシフィック抗体モスネツズマブを申請
中外製薬は3月14日、抗CD20/CD3バイスペシフィック抗体モスネツズマブを申請したと発表した。「過去に2レジメン以上の全身療法を受けたことがある再発または難治性の濾胞性リンパ腫」が対象。申請は、国内で行ったP1試験と、スイス・ロシュが行った海外P1/2試験の結果に基づく。同薬は、B細胞上のCD20とT細胞上のCD3に結合し、腫瘍細胞にT細胞を誘導することで抗腫瘍効果を発揮する。
MeijiSeikaファルマ 5種混合ワクチン「クイントバック」発売
Meiji SeikaファルマとKMバイオロジクスは3月14日、5種混合ワクチン「クイントバック水性懸濁注射用」を販売開始したと発表した。4種混合ワクチン「クアトロバック」にヘモフィルスインフルエンザ菌b型(Hib)の抗原成分を加えたワクチン。5種混合ワクチンは今年4月から定期接種に導入される予定。これによって小児期のワクチン接種回数は8回から4回に減り、負担が軽減される。クイントバックはKMバイオロジクスが製造販売承認を取得し、製造を担当。販売と情報提供・収集はMeijiSeikaファルマが行う。
「テセントリク」胞巣状軟部肉腫への適応拡大申請
中外製薬は3月14日、抗PD-L1抗体「テセントリク点滴静注」(一般名・アテゾリズマブ)について、胞巣状軟部肉腫への適応拡大を申請したと発表した。胞巣状軟部肉腫は超希少がんで、国内の年間発症者数は15~40人と推定されている。国立がん研究センター中央病院などで行われた医師主導P2試験や、米国立がん研究所主導の海外P2試験の結果に基づいて申請した。
スズケン「首都圏物流センター」4月稼働、製造受託・メーカー物流エリア併設
スズケンは3月13日、埼玉県草加市に建設した「首都圏物流センター」が4月に稼働すると発表した。卸物流拠点に、製造業務受託とメーカー物流のエリアを併設した業界初の複合型物流センター。製造業務受託エリアは提携先の武州製薬が担当し、昨年11月に「草加パッケージングセンター」として先行して業務を開始している。設備投資額は約200億円。
小野薬品、イタリア企業と提携…神経疾患で新薬創出
小野薬品工業は3月14日、イタリアのSibylla Biotechと、神経疾患に対する新規医薬品候補化合物の創製を目的とした提携契約を結んだと発表した。Sibyllaは自社のタンパク質折りたたみシミュレーション技術を使い、小野薬品が選択した標的に対する低分子化合物を同定。小野薬品は化合物を全世界で独占的に開発・商業化する権利を保有する。同社は契約一時金や最大数億ドルのマイルストン、売上高に応じたロイヤリティなどを支払う。