1. Answers>
  2. AnswersNews>
  3. きょうのニュース>
  4. 武田のナルコレプシー薬 24年度上期にP3開始へ/ジャディアンス、慢性腎臓病に適応拡大 など|製薬業界きょうのニュースまとめ(2024年2月9日)
きょうのニュース

武田のナルコレプシー薬 24年度上期にP3開始へ/ジャディアンス、慢性腎臓病に適応拡大 など|製薬業界きょうのニュースまとめ(2024年2月9日)

更新日

 

武田、ナルコレプシー薬「TAK-861」24年度上期にP3開始へ…P2bで好結果

武田薬品工業は2月9日、ナルコレプシータイプ 1(NT1)を対象に開発中の経口オレキシン受容体作動薬「TAK-861」について、2024年度上半期に国際共同臨床第3相(P3)試験を開始すると発表した。TAK-861のP2b試験では、ナルコレプシータイプ2(NT2)を対象とした試験も行ったが、現時点ではNT2での開発を進める予定はないという。NT1の患者112人を対象に行ったP2b試験で主要評価項目と主な副次評価項目を達成し、良好な結果を得た武田は複数のオレキシン受容体作動薬を開発しており、フランチャイズとして大型化を期待している。

 

「ジャディアンス」慢性腎臓病への適応拡大が承認

日本ベーリンガーインゲルハイムは2月9日、SGLT-2阻害薬「ジャディアンス錠10mg」(一般名・エンパグリフロジン)について、慢性腎臓病(CKD)への適応拡大の承認を取得したと発表した。日本人621人を含む患者6609人を対象に行ったP3試験では、CKDの進行または心血管死のリスクをプラセボに比べて28%低下させた。今回の承認は、2型糖尿病、慢性心不全に続く3つ目の適応となる。

 

「エンレスト」小児慢性心不全の適応取得…国内初

ノバルティスファーマは2月9日、アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬「エンレスト錠」(サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物)について、小児慢性心不全の適応追加が承認されたと発表した。小児慢性心不全に対する効能・効果、用法・用量の承認は国内初。承認は、左室収縮機能障害による心不全を有する小児患者(生後1カ月~18歳未満)を対象に行った国際共同P2/3試験の結果に基づく。

 

日本新薬、スウェーデンのバイコアから特発性肺線維症治療薬を導入

日本新薬は2月9日、スウェーデンのバイコア・ファーマ・ホールディングと、特発性肺線維症治療薬「C21」の国内開発・販売に関する独占的ライセンス契約を結んだと発表した。同薬は経口投与可能な低分子アンジオテンシンⅡ2型受容体作動薬。バイコアが海外で行ったP2a試験では良好な結果が得られており、同社は今年上半期にグローバルP2b試験を始める予定。

 

「デュピクセント」特発性の慢性蕁麻疹に適応拡大

サノフィは2月9日、抗IL-4/13抗「デュピクセント」(デュピルマブ)について、「既存治療で効果不十分な特発性の慢性蕁麻疹」への適応拡大の承認を取得したと発表した。国内では5つ目の適応となる。特発性の慢性蕁麻疹の治療には抗ヒスタミン薬が使われるが、症状のコントロールが得られない患者も多く、ほかの治療選択肢も限られていた。

 

「オプジーボ」上皮系皮膚悪性腫瘍の適応追加が承認

小野薬品工業は2月9日、抗PD-1抗体「オプジーボ点滴静注」(ニボルマブ)について、「根治切除不能な進行・再発の上皮系皮膚悪性腫瘍」の適応追加が承認されたと発表した。慶応大病院などで行われた医師主導治験では、19.4%の奏効率を示し、主要評価項目を達成した。

 

扶桑薬品、茨城工場に透析剤の新製造ライン

扶桑薬品工業は2月9日、茨城工場(茨城県北茨城市)に粉末型透析剤の新規製造ラインが完成し、1月22日に稼働を開始したと発表した。粉末型透析剤は同社の主力製品で、ライン増設によって安定供給体制を強化する。

 

興和、仏社から緑内障・高眼圧症治療薬を導入

興和は2月8日、仏Nicoxから緑内障・高眼圧症治療薬「NCX470」を導入したと発表した。興和は同薬を国内で独占的に開発・製造・販売する。同薬は、プロスタノイド受容体関連薬ビマトプロストに一酸化窒素供与体を結合させた新規化合物。2つの経路から房水流出を促進し、眼圧を低下させる。海外ではニックオックスが米国と中国でP3試験を行っている。

 

決算

鳥居薬品(2023年12月期、2月9日発表)

▽売上高546億3800万円(前年同期比11.7%増)▽営業利益50億3500万円(9.1%減)▽経常利益53億700万円(4.1%減)▽純利益41億1900万円(4.4%増)――。アレルゲン免疫療法薬「シダキュア スギ花粉舌下錠」(113億5600万円、18.2%増)と同「ミティキュア ダニ舌下錠」(101億4800万円、16.7%増)が2桁成長となり、外用JAK阻害剤「コレクチム軟膏」(74億5000万円、36.2%増)も好調だった。一方、仕入単価の上昇や為替の影響で売上原価が増加し、研究開発費も膨らんだため、営業利益は減少した。24年12月期は売上高586億円(7.3%増)、営業利益58億円(15.2%増)を予想。主要製品が引き続き伸びる見込み。

 

英アストラゼネカ(2023年12月期、2月8日発表)

売上高458億1100万ドル(約6兆8435億円、前期比3%増)、営業利益81億9300万ドル(118%増)、純利益59億6100万ドル(81%増)。SGLT-2阻害薬「フォシーガ」(59億6300万ドル、36%増)や抗がん剤「タグリッソ」(57億9900万ドル、7%増)など主力品が成長し、がん免疫療法薬「イミフィンジ」が52%増の42億3700万ドルと急拡大した。24年12月期は売上高、1株あたりコア利益ともに2桁台前半の成長を見込む。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

あわせて読みたい

メールでニュースを受け取る

  • 新着記事が届く
  • 業界ニュースがコンパクトにわかる

オススメの記事

人気記事

メールでニュースを受け取る

メールでニュースを受け取る

  • 新着記事が届く
  • 業界ニュースがコンパクトにわかる