大正製薬HDがMBO…非公開化で自社ECなど強化
大正製薬ホールディングス(HD)は11月24日、マネジメント・バイアウト(MBO、経営陣による買収)を行うと発表した。上原茂副社長が代表取締役社長を務める会社がTOB(株式公開買い付け)を行い、大正製薬HDは上場廃止となる見通し。上原氏らは「既存事業をこれまで同様に発展させていくだけでは持続的な成長は困難」とし、非公開化によって▽セルフメディケーション事業の営業体制の抜本的見直しと自社ECサイトの拡大▽高品質な製品の安定的かつ長期的な製造に向けた生産管理へのテコ入れ▽海外の有望OTCブランド買収などを通じた製品ポートフォリオの拡大▽外部提携を通じた新薬開発――などに取り組む考え。TOB価格は1株8620円で、買い付け期間は11月27日から来年1月15日まで。
ノバルティス タフィンラー・メキニストの併用療法、臓器横断の適応取得
ノバルティスファーマは11月24日、BRAF阻害薬「タフィンラーカプセル」(一般名・ダブラフェニブメシル酸塩)とMEK阻害薬「メキニスト錠」(トラメチニブ ジメチルスルホキシド付加物)の併用療法について、「標準的な治療が困難なBRAF遺伝子変異を有する進行・再発の固形腫瘍(結腸・直腸がんを除く)」と「BRAF遺伝子変異を有する再発または難治性の有毛細胞白血病」への適応拡大の承認を取得したと発表した。BRAF遺伝子変異陽性固形腫瘍の適応では、体重26kg以上の小児に対する用法・用量の追加もあわせて承認された。承認は、国立がん研究センター中央病院を中心に全国12のがんゲノム医療中核拠点病院で行われている患者申出療養の受け皿試験(NCCH1901)などのデータに基づく。
小野薬品「オプジーボ」悪性中皮腫への適応拡大が承認
小野薬品工業は11月24日、抗PD-1抗体「オプジーボ点滴静注」(ニボルマブ)について、悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)への適応拡大の承認を取得したと発表した。承認は、兵庫医科大病院などで行われた医師主導治験の結果に基づく。患者20人を対象に行われた同試験では、薬物治療歴の有無に関わらず奏効が確認された。悪性胸膜中皮腫の適応では2018年に承認を取得している。
武田薬品「アドセトリス」皮膚T細胞リンパ腫に適応拡大
武田薬品工業は11月24日、悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス」(ブレンツキシマブ ベドチン)について「再発又は難治性のCD30陽性の皮膚T細胞リンパ腫」への適応拡大が承認されたと発表した。海外で行った臨床第3相(P3)試験と、岡山大病院を中心に行われた医師主導P2試験の結果に基づいて承認された。
バイエル「イグザレルト」フォンタン手術後の血栓・塞栓抑制の適応追加
バイエル薬品は11月24日、経口抗凝固薬「イグザレルト」(リバーロキサバン)について、「フォンタン手術施行後における血栓・塞栓形成の抑制」の適応追加の承認を取得したと発表した。フォンタン手術は、本来2つあるはずの心室のうち一方が使えない機能的単心室症に対して行われます。フォンタン手術を受けた小児112人を対象に行った国際共同P3試験では、アスピリンに比べて血栓性イベントの発現割合が低かった。