ブリストル、ROS1阻害薬レポトレクチニブを申請
ブリストル・マイヤーズ スクイブは10月25日、ROS1阻害薬レポトレクチニブを「ROS1融合遺伝子陽性の非小細胞肺がん」の適応で申請したと発表した。申請は、非小細胞肺がんを含む進行性固形がん患者を対象に行った国際共同第1/2相(P1/2)試験の結果に基づく。同薬は米ターニング・ポイント・セラピューティクスが開発した薬剤で、米ブリストルは昨年8月にターニング・ポイントを買収した。米国でも申請中。
モデルナのコロナワクチン、生後6カ月以上の初回免疫で承認
モデルナ・ジャパンは10月25日、新型コロナウイルス感染症ワクチン「スパイクバックス筋注」について、生後6カ月以上への初回免疫に関する承認を取得したと発表した。厚生労働省の厚生科学審議会への諮問・答申と予防接種実施規則の改正を経て使用できるようになる。9月に始まった秋接種ではオミクロン株XBB.1.5に対応した1価ワクチンが使われているが、モデルナ製は6歳以上の追加免疫にしか使えなかった。
住友ファーマ、カーブアウトのAlphaNaviに神経障害性疼痛薬の権利許諾
住友ファーマは10月25日、神経障害性疼痛を対象に開発している電位依存性ナトリウムチャンネルNav1.7選択的アンタゴニスト「DSP-3905」について、AlphaNavi Pharma(大阪府吹田市)に全世界で独占的に開発・製造・販売を行う権利を許諾したと発表した。AlphaNaviは住友からカーブアウトしたベンチャー企業で、2019年3月締結のライセンス契約に基づいてAlphaNaviがオプション権を行使した。住友はオプション権行使に伴う対価を受け取るほか、開発マイルストンや販売ロイヤリティを受け取る可能性がある。神経障害性疼痛の適応では米国でP1試験を終了。AlphaNaviはナトリウムチャネルの異常に伴う小児四肢疼痛発作症、末梢性神経障害性疼痛を対象にP2試験を行っている。
田辺三菱 抗CD19ADC「MT-2111」リツキシマブ併用の国際P3に参加
田辺三菱製薬は10月25日、開発中の抗CD19抗体薬物複合体(ADC)「MT-2111」(開発コード、一般名・loncastuximab tesirine)について、「自家造血幹細胞移植不適の2次治療以降の再発・難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(r/r DLBCL)」を対象にリツキシマブとの併用療法を評価する国際共同P3試験に日本も参加したと発表した。田辺三菱はスイスのADCセラピューティクスから日本での開発・商業化権を取得しており、r/r DLBCLに対する単剤療法のP1/2試験を進めている。
決算
JCRファーマ(23年4~9月期、10月25日発表)
▽売上高242億7200万円(前年同期比55.8%増)▽営業利益68億9800万円(826.2%増)▽経常利益71億2600万円(353.9%増)▽純利益52億5300万円(445.6%増)。成長ホルモン製剤「グロウジェクト」や腎性貧血治療薬「ダルベポエチンアルファBS」、ムコ多糖症II型治療薬「イズカーゴ」など主力製品が好調に推移。契約金収入も大幅に増加した。2024年3月期の業績予想は、従来予想(売上高454億円、営業利益105億円)を据え置いた。