小野薬品「グローバル人事制度」導入…等級・評価・報酬を統一
小野薬品工業は10月2日、グローバル人事制度の運用を1日から始めたと発表した。等級、評価、報酬の各制度の考え方やプロセスをグローバルで統一し、人事施策を標準化する。等級は、従業員が個々に担う職務や責任を明確化し、グローバル共通の基準に沿って決定。評価制度では、グローバル共通のコンピテンシーを策定するとともに、評価項目、尺度、プロセスを共通化した。報酬についてもグローバル共通のガイドラインを整備した。新たな報酬制度は2024年度から導入する。
同社は現在、米国、欧州(英国)、韓国、台湾に現地法人を置いているが、これまではそれぞれが独自の人事制度・システムを運用してきた。同社は「今後のさらなる海外事業展開の推進に向けて、地域を超えたグループ共通の人事評価や組織運営が必須と判断した」と説明。グローバル人事制度の運用開始に合わせて、すべての人事データを一元管理できるシステムも導入した。
クオールHD、第一三共エスファ株の30%取得―買収の第1段階
クオールホールディングス(HD)は10月2日、第一三共から後発医薬品会社・第一三共エスファの株式の30%を取得したと発表した。クオールHDは今年5月、250億円で第一三共エスファを完全子会社化すると発表しており、今回の株式取得はその第1段階。来年4月には保有比率を51%に引き上げ、将来的に全株式を取得する。
三菱総研、治験形態の転換目指し「日本CTX研究会」設立
三菱総合研究所は10月2日、国内の治験形態の転換を目指す「日本CTX(Clinical Trial Transformation)研究会」を設立したと発表した。設立時点の会員数は13企業・機関で、製薬企業やCRO、医療機関、DCT(分散型臨床試験)システムベンダーなどが参加。最初のトピックスとしてDCTを取り上げ、導入・普及に向けた課題を分析し、国に提言を行う。三菱総研は「新薬へのアクセスを確保するには、日本が『治験に選ばれる』ために国内の治験環境を整える必要があり、治験形態の転換が不可欠」としている。
日本セルヴィエ「オンキャスパー」発売
日本セルヴィエは10月2日、抗がん剤「オンキャスパー点滴静注用」(一般名・ペグアスパルガーゼ)を発売したと発表した。適応は、急性リンパ性白血病と悪性リンパ腫。同薬は、大腸菌由来L-アスパラギナーゼをPEG化した酵素製剤。薬価は3750国際単位1瓶23万637円で、ピーク時に5.2億円の販売を見込む。
中外「エンスプリング」台湾で発売
中外製薬は10月2日、視神経脊髄炎スペクトラム障害治療薬「エンスプリング」(サトラリズマブ)を台湾で発売したと発表した。適応は「成人および12歳以上の青年期の抗アクアポリン4(AQP4)抗体陽性視神経脊髄炎スペクトラム障害」。同薬は中外独自のリサイクリング抗体(抗原に繰り返し結合する抗体)技術を適用した抗IL-6受容体抗体。これまでに日米欧を含む85カ国以上で承認されている。
リボミック 慈恵大学と光免疫療法の共同研究、アプタマーの応用可能性検討
リボミックは10月2日、東京慈恵会医科大などを運営する学校法人慈恵大学と光免疫療法に関する共同研究契約を結んだと発表した。リボミックが持つアプタマーについて、光免疫療法への応用可能性を検討する。リボミックは慈恵大学に研究費を支払う。