アステラス、米で「IZERVAY」承認…GA伴う加齢黄斑変性治療薬
アステラス製薬は8月5日、米国で地図状萎縮(GA)を伴う加齢黄斑変性治療薬「IZERVAY」(一般名・avacincaptad pegol)の承認を取得したと発表した。同薬は米アイベリック・バイオが開発した補体C5阻害薬の核酸医薬。アステラスは7月にアイベリックを買収した。2つのピボタル試験では、投与後12カ月時点で偽処置群と比べてGAの進行速度を統計学的に有意に抑制した。アステラスは同薬の大型化を期待しており、2027年ごろに想定される抗がん剤「イクスタンジ」の特許切れ後の収益減を補う製品の1つと位置付けている。
第一三共、研究開発子会社RDノバーレを閉鎖
第一三共は8月7日、研究開発子会社・第一三共RDノバーレを来年3月末に閉鎖すると発表した。研究開発機能の強化が目的で、RDノバーレの機能は第一三共本体に移管する。RDノバーレの従業員数は約400人。第一三共の創薬・臨床開発の支援業務を行う会社として2006年に設立された。第一三共は研究開発体制の再編によって「研究開発のさらなる生産性向上を図っていく」としている。
抗CMV化学療法薬「プレバイミス」投与期間延長の添付文書改訂
MSDは8月7日、抗サイトメガロウイルス(CMV)化学療法薬「プレバイミス錠/同点滴静注」(レテルモビル)について、投与期間の目安を移植後100日目から200日目に変更する添付文書改訂を行ったと発表した。同薬は「同種造血幹細胞移植患者におけるCMV感染症の発症抑制」を適応とする薬剤。リスクを有する患者では、従来の予防投与終了後にもCMV感染が起こる場合があり、移植後の感染対策の課題となっていた。移植後14週(約100日)以降もリスクを有する患者を対象に行った臨床試験では、14週から28週(約200日)までに臨床的に意味のあるCMV感染が認められた患者の割合が200日投与群で有意に低下した。
モダリス、アステラスに導出していた2新薬候補の権利を再取得
モダリスは8月7日、アステラス製薬に導出していた新薬候補「MDL-201」「MDL-202」の開発、製造・販売権を再取得したと発表した。モダリスはこれまで、両剤の対象疾患を明らかにしていなかったが、MDL-201はデュシェンヌ型筋ジストロフィー、MDL-202は筋強直性ジストロフィー1型を対象としていることも明らかにした。両剤はモダリスのゲノム編集技術を使って作られた遺伝子治療薬の開発候補品。2019年に締結したライセンス契約に基づき、アステラス製薬が前臨床で開発を進めてきたが、モダリスは自社品の開発で得た知見をもとに改良を施すことで薬効と安全性を高めることができると判断。アステラスに権利の再取得を申し入れた。
大鵬薬品 自社創製のEGFR阻害薬、グローバルP3試験を開始
大鵬薬品工業は8月7日、自社創製のEGFR阻害薬zipalertinibについて、非小細胞肺がんの1次治療を対象としたグローバル臨床第3相(P3)試験を開始したと発表した。エクソン20挿入変異陽性の患者を対象に、化学療法との併用療法を評価する。米国では、米カリナンオンコロジーと共同開発しており、承認後は共同販売を行う。