アステラス、遺伝子治療の米Tayshaと戦略的提携
アステラス製薬は10月25日、中枢神経疾患に対する遺伝子治療の開発を手掛ける米Taysha Gene Therapiesと、アデノ随伴ウイルス(AAV)遺伝子治療プログラムに関する戦略的提携を結んだと発表した。アステラスは、Tayshaの発行済み株式15%に加え、2つのリードプログラムのライセンスに関する独占的オプション権と、同社の経営権の変更に関連する特定の権利を取得し、対価として5000万ドルを支払う。対象となる開発プログラムは、レット症候群治療薬「TSHA-102」と巨大軸索性ニューロパチー治療薬「TSHA-120」で、いずれも臨床第1/2相(P1/2)試験を実施中。Tayshaはアステラスが持つ遺伝子治療の開発・商業化に関するノウハウも活用して開発を加速させる。
第一三共 キザルチニブ、米国でAML1次治療を対象に申請
第一三共は10月25日、FLT3阻害薬キザルチニブ(国内製品名・ヴァンフリタ)について、「FLT3-ITD変異を有する急性骨髄性白血病(AML)の1次治療」を対象に米国で申請を行い、米FDA(食品医薬品局)に受理されたと発表した。優先審査の指定を受けており、審査終了目標日は来年4月24日に設定された。AMLの1次治療では今年8月に日本と欧州でも申請を済ませている。
東邦HD、レオファーマから「ドボネックス」の流通を受託
東邦ホールディングス(HD)は10月25日、レオファーマが来年1月から自社販売する尋常性乾癬治療薬「ドボネックス軟膏」(一般名・カルシポトリオール)の流通業務を受託したと発表した。同社と医薬品の売買に関する取引基本契約を結んだ。レオファーマは来年1月1日付で鳥居薬品から同薬の販売を移管すると24日に発表していた。
塩野義、小中学校向け教育支援サービスを開始
塩野義製薬は10月25日、小中学校向け教育支援サービスを行う完全子会社「Yui Connection」(大阪市中央区)を設立し、学級経営支援サービス「結-EN(Yuien)」の提供を開始したと発表した。結-ENは、児童・生徒の学校での様子を見える化し、一人ひとりに合った教育プランを教員に提案するサービス。一部地域で検証的運用を行い、今回、全国で本格的に展開することにした。すでに20以上の小中学校で導入されているという。塩野義は、創薬を超えてヘルスケアサービスを提供する「HaaS企業」への転換を進めており、Yui Connectionの設立を皮切りに、個人のニーズに応じた新たなソリューションの提供を目指す。
富士製薬 タイで経口避妊薬「Nextstellis」の承認取得
富士製薬工業は10月24日、タイ子会社のOLICが、同国で経口避妊薬のエステトロール/ドロスピレノン配合剤「Nextstellis」の輸入承認を取得したと発表した。来年中の発売を目指す。同薬は天然型エストロゲンのエステトロールとドロスピレノンの配合剤。富士製薬はミスラ・ファーマシューティカルズ(ベルギー)から2016年に導入し、日本とASEANで開発を進めている。国内では月経困難症、子宮内膜症性疼痛を対象にP3試験を実施中。タイ以外のASEAN諸国でも他社との提携を通じて販売することを計画している。