医師向けの薬剤比較アプリ「イシヤク」で、2022年4~6月に会員の医師が検索した薬剤を製品別・薬効別にランキングしました。
【製品別】「デエビゴ」「エンレスト」がトップ
イシヤクで今年4~6月に医師が最も検索した薬剤は、前回(1~3月)と同じくエーザイが製造販売する不眠症治療薬のオレキシン1/2受容体拮抗薬「デエビゴ錠」(一般名・レンボレキサント)でした。2位はノバルティスファーマのアンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬「エンレスト錠」(サクビトリルバルサルタン)。前回の4位から2ランクアップしました。
3位は前回14位だった第一三共の直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)「リクシアナ錠/OD錠」(エドキサバントシル酸塩水和物)。ブリストル・マイヤーズスクイブの「エリキュース錠」も前回から順位を10上げて7位となり、DOACへの注目の高まりが見て取れます。
4位はアストラゼネカのSGLT2阻害薬「フォシーガ錠」(ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)。5位は前回2位だったMSDの不眠症治療薬「ベルソムラ錠」(スボレキサント)でした。
トップ10で新たにランクインしたのは、日医工の消化管運動改善薬「プリンペラン」(メトクロプラミド)。14位の2型糖尿病治療薬「メトグルコ錠」(メトホルミン塩酸塩、住友ファーマ)、16位の通風・高尿酸血症治療薬「フェブリク」(フェブキソスタット、帝人ファーマ)、17位の整腸剤「ミヤBM」(ミヤリサン製薬)なども新たにトップ20に入りました。
【薬効別】第二世代抗ヒスタミン薬が今回も最多
薬効別で検索数が最も多かったのは、前回に続いてアレルギー性鼻炎治療薬の第二世代抗ヒスタミン薬。ただ、個別製品の検索数でも多くの薬剤が上位20にランクインした前回とは異なり、今回は第二世代抗ヒスタミン薬で上位20に入った製品はありませんでした。
2位も前回と同じ高血圧症・狭心症治療薬のカルシウム拮抗薬(ジヒドロピリジン系)。3位はアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)で、プロトンポンプ阻害薬(PPI)、DPP-4阻害薬と続きました。
【データ提供】医師向け薬剤比較アプリ「イシヤク」(flixy) 「医師にとって最も使いやすい!」を目指して現役医師が開発した医師向け薬剤比較アプリ(医師以外も登録可能)。医師の処方の観点から、ほかの薬剤との比較を主眼に2万以上の薬剤の特徴を簡潔にまとめている。薬効検索や腎機能表示、疑義照会、レセプト返戻にも対応し、忙しい外来でも処方に必要な情報を確認できるのが特徴。全ての薬剤に専門医のコメントが掲載されており、処方した医師の実感などを確認できる。iOS・Androidアプリ。 |