住友ファーマ、アイルランド・ジャズにナルコレプシー薬を導出
住友ファーマは5月5日、開発中のナルコレプシー治療薬「DSP-0187」について、日本と中国、一部のアジアを除く全世界での開発・販売権をアイルランドのジャズ・ファーマシューティカルズに導出するライセンス契約を結んだと発表した。同薬は住友ファーマが創製した選択的オレキシン2受容体作動薬。国内では昨年から臨床第1相(P1)試験を行っている。契約の対価として住友ファーマは、一時金5000万ドル(約65億円)を受け取るほか、開発、販売のマイルストンとして最大10億9000万ドルを受け取る可能性がある。さらに、売り上げに応じて2桁台前半の料率のロイヤリティを受け取る可能性がある。
「エンハーツ」米で乳がん2次治療への適応拡大が承認
第一三共は5月6日、抗HER2抗体薬物複合体(ADC)「エンハーツ」(一般名・トラスツズマブ デルクステカン)について、米国でHER2陽性乳がんに対する2次治療への適応拡大の承認を取得したと発表した。承認に伴い、提携先の英アストラゼネカから開発マイルストンとして1億ドル(130億円)を受け取る。HER2陽性乳がん2次治療では、日本と欧州、中国でも申請中。米FDA(食品医薬品局)が主導する「Project Orbis」により、オーストラリア、ブラジル、カナダ、イスラエル、スイスでも審査が行われている。
ラクオリア創製のtegoprazan、中国で販売開始
ラクオリア創薬は5月6日、韓国HKイノエンに導出した自社創製の胃食道逆流症治療薬tegoprazanについて、HKイノエンのサブライセンス先である中国のShandong Luoxin Pharmaceutical Group Stockが同国での販売を開始したと発表した。同薬はカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)と呼ばれる作用機序の胃酸分泌抑制剤。Luoxinは中長期的に年間30億元(約588億円)の売り上げを目指すとしている。中国での販売開始に伴い、ラクオリアはHKイノエンから開発マイルストンとして2億円を受け取る。
ステラファーマ、業績予想を修正
ステラファーマは5月6日、2022年3月期の業績予想を修正したと発表した。修正後の予想は、売上高1億円(従来予想比2300万円減)、営業利益7億4100万円の赤字(3400万円増)。新型コロナウイルスの感染拡大による受診控えなどが影響し、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の症例数が軟調に推移した。経費削減により、営業損益は従来予想から改善する見込み。
決算
富士製薬工業(2021年10月~2022年3月期、5月6日発表)
売上高177億2600万円(前年同期比2.6%増)、営業利益27億1200万円(1.0%増)。天然型黄体ホルモン製剤「ウトロゲスタン膣用カプセル」や緊急避妊薬「ノルレボ」の後発医薬品「レボノルゲストレル錠『F』」などが好調だった。22年9月期の業績予想は、売上高359億6600万円(前期比10.2%増)、営業利益34億9000万円(4.2%増)を据え置いた。
AnswersNews編集部が製薬企業をレポート
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