製薬業界 きょうのニュースまとめ読み（2022年4月11日）

BIKEN、5種混合ワクチンを申請…田辺三菱と共同開発

阪大微生物病研究会（BIKEN財団）と田辺三菱製薬は4月11日、百日せき、ジフテリア、破傷風、ポリオ（急性灰白髄炎）、Hib（ヘモフィルスインフルエンザ菌b型）の5種混合ワクチンについて、BIKEN財団が承認申請を行ったと発表した。同ワクチンは、既存の4種混合ワクチン「テトラビック」にHibワクチンを加えたもので、両社が共同開発。接種回数の削減により、接種を受ける乳幼児や保護者の負担軽減を狙う。

第一三共「エンハーツ」米国で特許侵害の陪審評決

第一三共は4月9日、抗HER2抗体薬物複合体（ADC）「エンハーツ」（一般名・トラスツズマブ デルクステカン）が米シージェン（旧シアトルジェネティクス）の特許を侵害しているとの陪審評決を米テキサス州東部地区連邦地裁が出したと発表した。第一三共は「承服しかねる」とし、申し立てや控訴を検討している。シージェンは第一三共のADC技術が特許を侵害しているとして2020年10月に提訴。一方、第一三共は同年12月、米特許商標庁にシージェンの特許の有効性に関する審査を求めており、今年4月7日から審査が始まっている。陪審評決では、特許侵害によるシージェンの損害額を4182万ドル（約52億円）と判断した。

サワイHD、健康支援サービスで実証実験

サワイグループホールディングス（HD）は4月11日、東京大センター・オブ・イノベーション「自分で守る健康社会拠点」（東大COI）などとともに、健康支援サービスの実証実験を行うと発表した。日立システムズのプラットフォーム上で、サワイの健康管理PHR（パーソナル・ヘルス・レコード）アプリとインテグリティ・ヘルスケアのPHR管理システム、東大COIの行動変容促進システムを活用した特定保健指導を連携させ、健康から未病、特定保健指導、受診勧奨までワンストップで対応するサービスの実現可能性や効果を検証する。実証実験の結果を踏まえて各システムの機能アップデートを行い、医療機関や企業、健康保険組合へのサービス提供を視野にビジネスモデルを検討する。

ソレイジア、ADC開発でHikariQ Healthと提携

ソレイジア・ファーマは4月11日、東京工業大発のベンチャー企業HikariQ Health（東京都港区）と資本業務提携したと発表した。HikariQの持つ抗体改変技術を活用し、ソレイジアのパイプラインをもとにADCの開発を進める。ソレイジアはHikariQに出資し、同社株式の25%を保有する。