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製薬業界 きょうのニュースまとめ読み(2022年2月7日)

更新日

 

リジェネフロ 腎移植向け腎組織作製、CiRA・アストラゼネカと共同研究

京都大発ベンチャーのリジェネフロは2月7日、京都大iPS細胞研究所(CiRA)、英アストラゼネカと共同研究契約を結んだと発表した。iPS細胞由来の腎前駆細胞から腎組織を作製する方法を開発し、発生生物学・生理的な機能の解析を目指す。研究では、リジェネフロとCiRAが前臨床モデルでの腎移植に向けた腎組織作製法を共同開発し、アストラゼネカがオミクス解析を行う。研究資金の大部分はアストラゼネカが拠出する。

 

ノバルティス「コセンティクス」の小児用製剤を発売

ノバルティスファーマは2月7日、乾癬治療薬「コセンティクス皮下注」(一般名・セクキヌマブ)について、小児用の75mgシリンジ製剤を発売したと発表した。従来製剤の半量にあたる。乾癬の3分の1は小児期に始まるとされるが、小児適応を持つバイオ製剤は初めて。ノバルティスは同薬の販売でマルホと提携しており、販売はマルホが担当し、両社でコ・プロモーションを行っている。

 

キッセイ創製の子宮筋腫治療薬リンザゴリクス、欧州で審査期間延長の見込み

キッセイ薬品工業は2月7日、自社創製の子宮筋腫治療薬リンザゴリクス(一般名)について、欧州での承認審査期間が長引く見通しだと発表した。欧州では導出先のスイス・オブシーバが2020年11月に申請を行ったが、オブシーバによるとEMA(欧州医薬品庁)から照会事項が出される可能性が高いという。同薬はGnRHアンタゴニストで、オブシーバはアジアの一部を除く全世界での独占的権利を保有。米国でも同社が昨年9月に申請を行った。

 

キョーリン製薬HD、23年4月に杏林製薬を吸収合併へ

キョーリン製薬ホールディングス(HD)は2月4日、来年4月1日付で主要事業子会社の杏林製薬を吸収合併すると発表した。純粋持株会社体制から事業持株会社体制に移行し、社名を「杏林製薬」に変更することも検討している。体制変更によって新薬事業を中核に事業を展開していくとしている。

 

持田 トレプロスチニル吸入剤を申請

持田製薬は2月4日、肺動脈性肺高血圧症治療薬「MD-711」(トレプロスチニル)を申請したと発表した。同薬は、持田が14年に発売した同「トレプロスト注射剤」の吸入剤。米国では「Tyvaso」の製品名で販売されている。持田は17年にユナイテッド・セラピューティクス(米国)から導入し、開発を進めてきた。吸入剤を加えることで患者のQOL向上を期待する。

 

決算

協和キリン(2021年12月期、2月7日発表)

売上収益3522億4600万円(前期比10.6%増)、コア営業利益656億8500万円(9.6%増)。国内事業は1.9%減の1569億円だったものの、北米などで最主力品の抗FGF23抗体「クリースビータ」が売り上げを41.9%増の772億円に拡大し、増収増益となった。22年12月期は、売上収益3800億円(7.9%増)、コア営業利益670億円(2.0%増)を予想。クリースビータは通期で1152億円を売り上げる見通し。

 

米ブリストル・マイヤーズスクイブ(2021年12月期、2月4日発表)

売上高463億8500万ドル(約5兆3300億円、前期比9%増)、純利益70億1400万ドル(前期は89億9500万ドルの損失)。抗凝固剤「エリキュース」(107億6200万ドル、17%増)や抗がん剤「レブラミド」(128億2100万ドル、6%増)が好調だったほか、免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」が前期比8%増の75億2300万ドルを売り上げた。22年12月期は470億ドル程度の売り上げを予想している。

 

仏サノフィ(2021年12月期、2月4日発表)

売上高377億6100万ユーロ(約4兆9800億円、前期比4.8%増)、純利益62億2300万ユーロ(49.4%減)。前年比48.5%増の52億4900万ユーロ売り上げた抗IL-4/13抗体「デュピクセント」が伸長し、糖尿病治療薬(3.3%減)の落ち込みをカバーした。日本事業の売上高は16億5700万ユーロ(1.7%増)。22年12月期は、調整後EPS(1株当たり利益)で2桁台前半の成長を見込む。

 

デンマーク・ノボノルディスク(2021年12月期、2月4日発表)

売上高1408億デンマーククローネ(約2兆5300億円、前期比11%増)、営業利益586億4400万デンマーククローネ(8%増)。糖尿病向けのGLP-1受容体作動薬が28%増の535億9700万デンマーククローネを売り上げたほか、肥満症治療薬(84億デンマーククローネ、50%増)などが好業績を牽引した。22年12月期は、為替影響を除いて売上高で6~10%、営業利益で4~8%の成長となる見通し。

 

米バイオジェン(2021年12月期、2月3日発表)

売上高109億8200万ドル(約1兆2600億円、前期比18%減)、純利益17億2760万ドル(57.5%減)。多発性硬化症治療薬(70億8800万ドル、18%減)や脊髄性筋萎縮症治療薬「スピンラザ」(19億500万ドル、7%減)など主力品の落ち込みが響いた。昨年6月に米国で承認されたアルツハイマー病治療薬「アデュヘルム」の売り上げは300万ドルだった。22年12月期は売上高97~100億円で3期連続の減収を見込む。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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