政府 3回目用ワクチン、モデルナ製1800万回分を追加購入
厚生労働省は12月24日、追加接種用の新型コロナウイルスワクチンとして、米モデルナ製を1800万回分追加購入すると発表した。モデルナ製ワクチンは、追加接種では1・2回目の半量を接種することとされており、政府はすでに半量接種で7500万回分を確保している。今回の追加購入により、追加接種用としてモデルナ製を9300万回分確保したことになる。
「レンビマ」「キイトルーダ」の併用療法が国内初承認…子宮体がんで
エーザイとMSDは12月24日、チロシンキナーゼ阻害薬「レンビマ」(一般名・レンバチニブメシル酸塩)と抗PD-1抗体「キイトルーダ」(ペムブロリズマブ)の併用療法が国内で初めて承認されたと発表した。適応は「がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体がん」。臨床第3相(P3)試験では、化学療法と比べて全生存期間を有意に延長し、死亡リスクを38%抑制した。子宮体がんに対する両剤の併用療法は、欧米でもすでに承認されている。
第一三共、抗HER3ADCがブレークスルーセラピーに指定
第一三共は12月24日、開発中の抗HER3抗体薬物複合体(ADC)パトリツマブ デルクステカン(開発番号・U3-1402)が米国でブレークスルーセラピーに指定されたと発表した。対象疾患は「第3世代EGFRチロシンキナーゼ阻害薬およびプラチナ製剤併用療法の治療歴のあるEGFR遺伝子変異を有する転移性非小細胞肺がん」。同薬がブレークスルーセラピーの指定を受けるのは初めて。
オンコリス「テロメスキャン」米社とのライセンス契約解消
オンコリスバイオファーマは12月24日、がん検査薬「テロメスキャン」に関する米リキッド・バイオテックとのライセンス契約を解消すると発表した。オンコリスは2015年に北米での独占的ライセンスをリキッド社に付与したが、資金調達の遅れによって事業の進捗が当初計画から遅れていたため、契約を解消することにした。
「オプジーボ」原発不明がんへの適応拡大の承認取得
小野薬品工業は12月24日、抗PD-1抗体「オプジーボ」(ニボルマブ)が原発不明がんへの適応拡大の承認を取得したと発表した。原発不明がんは、十分な検索にもかかわらず原発巣が不明で、組織学的に転移巣と判明している悪性腫瘍と定義されている。生存期間の中央値は6~9カ月、5年生存率は2~6%と極めて予後が悪い。近畿大病院を中心に行われた医師主導治験では、化学療法既治療例で22.2%、治療歴の有無を問わない全患者で21.4%の奏効率を示した。
あすか「レルミナ」子宮内膜症への適応拡大が承認
あすか製薬ホールディングス(HD)は12月24日、GnRHアンタゴニスト「レルミナ」(レルゴリクス)について、子宮内膜症への適応拡大の承認を取得したと発表した。同薬は2019年1月に子宮筋腫に基づく諸症状(月経過多、下腹痛、腰痛、貧血)の改善を対象に承認を取得。同年3月から販売している。
第一三共「エフィエント」脳梗塞再発抑制の適応取得
第一三共は12月24日、抗血小板薬「エフィエント」(プラスグレル塩酸塩)について、「虚血性脳血管障害(大血管アテローム硬化または小血管の閉塞に伴う)後の再発抑制(脳梗塞発症リスクが高い場合に限る)」への適応拡大が承認されたと発表した。同適応で使用できるのは、2.5mg錠と3.75mg錠のみ。
「リツキサン」難治性天疱瘡の承認取得
中外製薬は12月24日、抗CD20抗体「リツキサン」(リツキシマブ)について、難治性の尋常性天疱瘡および落葉状天疱瘡への適応拡大の承認を取得したと発表した。天疱瘡は、皮膚・粘膜に病変が見られる自己免疫性水疱性疾患。日本では尋常性天疱瘡が最も多く、その次に落葉状天疱瘡が多い。厚生労働省の難病指定を受けており、リツキサンの投与対象となる難治性天疱瘡の患者は500人程度と推測されるという。
「エンハーツ」肺がん1次治療のP3試験開始
第一三共は12月24日、抗HER2ADC「エンハーツ」(一般名・トラスツズマブ デルクステカン)について、HER2遺伝子変異を有する切除不能な局所進行・転移性非小細胞肺がんに対する1次治療のP3試験を開始したと発表した。単剤投与の有効性・安全性を標準療法と比較して評価する試験で、主要評価項目は無増悪生存期間。日本を含むアジアと欧州、北米で264人の患者を登録する。
ノイルイミューン 固形がん対象のCAR-T、導出先の武田がP1試験開始
ノイルイミューン・バイオテック(東京都港区)は12月24日、同社の独自技術を使って開発されたCAR-T細胞療法「NIB103」について、導出先の武田薬品工業がP1試験を開始したと発表した。NIB103はメソテリンを標的としたCAR-T細胞。メソテリンは固形がんの抗原として知られており、P1試験は固形がんの成人患者を対象に行う。
サスメドが東証マザーズに上場
ヘルステックベンチャーのサスメドが12月24日、東証マザーズに上場した。公開価格を6.4%上回る1500円で初値をつけ、1820円でこの日の取引を終えた。同社は、治療用アプリやブロックチェーンを使った臨床試験システムを開発しており、不眠症治療用アプリを来年2月にも薬事申請する予定。上場に伴って開示した2022年6月期の業績予想は、事業収益9500万円、営業利益は7億8000万円の赤字。
サイフューズ、メディパルHDと開発投資契約
サイフューズ(東京都文京区)は12月24日、メディパルHDと再生医療等製品の実用化に向けた開発投資契約を結んだと発表した。サイフューズは、バイオ3Dプリンタを使った再生医療等製品の開発を手掛けている。メディパルHDは事業化に向けた製品開発を支援するとともに、発売後の流通体制構築を目指す。
アイロムG、ジェノダイブファーマと戦略的提携
アイロムグループは12月24日、遺伝子検査を手掛けるジェノダイブファーマ(神奈川県厚木市)と戦略的パートナーシップ契約を結んだと発表した。同社の検査技術・知見とアイロムGの臨床試験に関する知見・ノウハウを活用し、共同で先端医療の事業化を目指す。