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製薬業界 きょうのニュースまとめ読み(2021年11月9日)

更新日

 

国病機構発注の医薬品入札で談合か、公取委が卸に立ち入り検査

国立病院機構が発注した医薬品の入札で談合を行った疑いがあるとして、メディパルホールディングス(HD)子会社のアトル(福岡市)、アルフレッサHD子会社のアルフレッサ、スズケン子会社の翔薬(同市)、東邦HD子会社の九州東邦(同市)などが11月9日、公正取引委員会の立ち入り検査を受けた。国病機構と労働者健康安全機構が運営する九州地区の病院が調達する医療用医薬品の入札で談合を行ったとして、独占禁止法違反の疑いが持たれている。各社は「今回の事態を厳粛かつ真摯に受け止め、公取委の検査に全面的に協力する」などとのコメントを出した。

 

タカラバイオ・大塚、腫瘍溶解性ウイルスとCAR-T細胞療法の提携解消

タカラバイオは11月9日、大塚製薬と結んでいる腫瘍溶解性ウイルス「TBI-1401」とCAR-T細胞療法製品「TBI-1501」の共同開発・独占販売契約を終了すると発表した。同日、両社で合意した。タカラバイオは、腫瘍溶解性ウイルスについては「膵臓がんを対象とした臨床第1相(P1)試験結果を踏まえ、膵臓がんやほかのがん種での開発計画を両社で検討してきたが、今後の開発に要する期間などを考慮して契約終了の判断に至った」、CAR-T細胞療法については「成人急性リンパ芽球性白血病を対象としたP1/2試験を行ってきたが、治験期間の長期化や競合品の承認といった状況などを踏まえ、契約を終了することになった」としている。2018年に共同開発・販売契約を結んだTCR-T細胞療法製品「TBI-1301」は、引き続き両社で開発を進める。

 

MSD、抗生物質製剤「レカルブリオ」発売

MSDは11月9日、β-ラクタマーゼ阻害薬配合抗生物質製剤「レカルブリオ配合点滴静注用」(一般名・レレバクタム水和物 / イミペネム水和物 / シラスタチンナトリウム)を発売したと発表した。適応菌種は、同薬に感性の大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、緑膿菌、アシネトバクター属で、カルバペネム系抗菌薬に耐性を示す菌株に限る。カルバペネム耐性機序に関わるβ-ラクタマーゼを阻害するレレバクタム水和物を配合し、カルバペネム耐性グラム陰性菌による感染症に対する新たな治療選択肢として期待される。薬価は1瓶2万2447円で、ピーク時に11億円の販売を見込む。

 

アムジェン、武州製薬との製造提携を拡大

アムジェンは11月8日、武州製薬との製造に関する提携を拡大すると発表した。両社は2016年に日本向けの製品供給で提携しており、これを中国、台湾、韓国にも広げる。提携の対象となるのは、高脂血症治療薬「レパーサ」や骨粗鬆症治療薬「イベニティ」など4製品の品質検査、ラベリング、包装で、年内に供給を開始する予定。提携拡大により、武州製薬が扱うアムジェン製品の量は倍増する見込み。

 

決算

大正製薬ホールディングス(2021年4~9月期、11月9日発表)

売上高1301億6100万円(前年同期比10.8%減)、営業利益23億1300万円(85.8%減)。中外製薬との提携終了に伴い骨粗鬆症治療薬「エディロール」の販売がなくなったことで、医薬事業が前年同期比39.3%の大幅減となったことが響いた。22年3月期の業績予想は従来の売上高2690億円、営業利益145億円を据え置いた。

 

明治ホールディングス(2021年4~9月期、11月9日発表)

医薬品セグメントの売上高は921億円(前年同期比3.3%増)、営業利益は112億円(70.6%増)。主力の抗菌薬「メイアクト」が新型コロナウイルス感染拡大の影響で落ち込んだ前期の反動で増収となったほか、アストラゼネカ製新型コロナワクチンの製剤化などに関する受託収入が寄与した。22年3月期の業績予想は、売上高1886億円、営業利益185億円。従来予想から売上高を59億円、営業利益を15億円引き下げた。

 

キッセイ薬品工業(2021年4~9月期、11月9日発表)

売上高323億8800万円(前年同期比0.3%増)、営業利益2億7000万円(86.8%減)。過活動膀胱治療薬「べオーバ」などが伸びたものの、4月の薬価改定の影響で医薬品事業は減収。売上原価率の上昇や研究開発費を中心とする販管費の増加で営業利益は大幅に減少した。22年3月期の業績予想は、売上高654億円(従来予想比19億円増)、営業利益16億円の赤字(10億円増)に上方修正した。

 

日本化薬(2021年4~9月期、11月9日発表)

医薬事業の売上高は255億3400万円(前年同期比1.6%増)、営業利益41億1500万円(5.0%減)。薬価改定の影響で医薬品の販売は前年同期を下回ったが、輸出や受託事業が拡大。一方、研究開発費や販売費の増加が利益を圧迫した。

 

生化学工業(2021年4~9月期、11月9日発表)

売上高205億3000万円(前年同期比54.6%増)、営業利益60億3800万円(665.0%増)。国内の関節機能改善薬「アルツ」や、海外の同「ジェル・ワン」などが好調で、ロイヤリティ収入も大きく増加した。22年3月期の業績予想(売上高322億円、営業利益45億5000万円)に変更はない。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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