武田、デング熱ワクチンを欧州で申請、年内に中南米や東南アジアでも
武田薬品工業は3月26日、開発中のデング熱ワクチン「TAK-003」をEU(欧州連合)で申請したと発表した。TAK-003は4価ワクチンで、4つのデングウイルス血清型すべてに対して免疫応答を誘導することが確認されている。同ワクチンには、EU域外での迅速な承認を目的に、欧州医薬品庁(EMA)と世界保健機関(WHO)が協力して科学的評価を行う「EU-M4all(旧称・Article58)」が適用。同社は年内に、アルゼンチン、ブラジル、コロンビア、メキシコ、インドネシ、マレーシア、シンガポール、スリランカ、タイでも申請を行う予定。
アステラス、ADCエンホルツマブ ベドチンを欧州で申請
アステラス製薬は3月26日、抗ネクチン4抗体薬物複合体(ADC)エンホルツマブ ベドチンを欧州で申請し、受理されたと発表した。対象は、白金製剤を含む化学療法またはPD-1/PD-L1阻害薬による治療歴のある局所進行性・転移性尿路上皮がんで、迅速審査が適用される。同薬は、2019年12月に米国で迅速承認を取得し、「PADCEV」の製品名で販売中。日本でも今月、申請を行った。
小野薬品、カリフォルニア大の創薬コンソーシアムに参画
小野薬品工業は3月26日、米カリフォルニア大が運営する創薬コンソーシアムに参画したと発表した。コンソーシアムは、カリフォルニア大に加盟する7校で構成。2017年の発足以来、製薬企業と連携してアンメットニーズを満たす治療法の開発に向けた研究を行っている。小野は参画を通じて7校の早期段階の研究にアプローチできるようになる。
アステラス AI・統計学の活用で2大学と共同研究
アステラス製薬は3月26日、医薬品開発の意思決定や治療選択の最適化を目指し、同志社大、和歌山県立医科大とそれぞれ共同研究契約を結んだと発表した。同志社大とは医薬品開発における意思決定のための統計モデリングに関する研究を、和歌山県立医科大とは治療効果の統計的推定に関する研究を行う。いずれも、ビッグデータに基づいた統計モデルやシミュレーションを活用するもので、2つの研究成果を相互に活用することによって相乗効果が期待されるという。
「Myrbetriq」米で小児適応が承認…独占期間が半年延長
アステラス製薬は3月26日、過活動膀胱治療薬「Myrbetriq」(一般名・ミラベグロン、国内製品名・ベタニス)について、米国で小児の神経因性排尿筋過活動に対する適応の承認を取得したと発表した。3歳以上かつ体重35kg以上の小児が対象。新剤形として、懸濁液用顆粒も承認された。今回の承認により、同薬の米国での独占販売期間は6カ月延長された。
アストラゼネカ・富士フイルム、肺がん治療の症例検索システムを共同開発
アストラゼネカと富士フイルムは3月26日、肺がんを対象とした化学放射線療法の過去症例を検索できる医療情報システムの共同開発を始めたと発表した。システムには、医療機関から収集したCT画像と放射線治療計画の情報を収載。医師が自身の症例のCT画像を入力し、腫瘍の位置を指定すると、システムに収載された過去症例の中から類似した症例が表示され、治療計画情報を見ることができる。開発したシステムは、医療機関とともに品質を確認した上で、富士フイルムの診断システムに搭載する予定。
アストラゼネカ 喘息患者の受診サポートでUbieと協業
アストラゼネカは3月26日、喘息患者が適切な対処方法を早期に知るためのサポートを行うことを目的に、Ubie(ユビー)と協業すると発表した。同社の「AI受診相談ユビー」を活用し、喘息の潜在患者に対して疾患や対処方法などに関する情報を提供。あわせて、喘息患者が日々の症状を記録することで、治療継続を支援するアプリもリリースする。新型コロナウイルスの流行により、喘息患者の間でも受診控えが起こっているといい、取り組みを通じてコロナ下での受診をサポートするとしている。
スズケン、医療介護SNSのエンブレースを子会社化
スズケンは3月26日、医療介護専用SNS「メディカルケアステーション」を運営するエンブレースを子会社化すると発表した。約15億円で同社株式の80.8%を取得する。スズケンは同SNSをデジタルサービスの基盤として活用する。