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製薬業界 きょうのニュースまとめ読み(2020年5月29日)

更新日

 

武田、デジタル活用で臨床研究…パーキンソン病対象に神奈川で

武田薬品工業は5月29日、パーキンソン病患者を対象に、オンライン診療・服薬指導とウェアラブルデバイスによるモニタリングの有用性を確認するための臨床研究を行うと発表した。神奈川県と昨年9月に締結した協定に基づく取り組み。研究を通じて、通院が難しいパーキンソン病患者が自宅で充実した疾病管理を受けられる環境の構築を目指す。

 

武田「SHP647」売却せず開発中止…欧州委が売却義務を解除

武田薬品工業は5月29日、シャイアー買収に関する競争法上のクリアランス取得条件として欧州委員会(EC)から課されていた炎症性腸疾患治療薬「SHP647」の売却義務が解除されたと発表した。武田はSHP647を売却せず、実施中の臨床試験は中止。今後も炎症性腸疾患を対象に同薬を開発することはないという。ECは「エンティビオ」との重複を懸念していたが、「想定されていた競争上の懸念はない」と結論付けた。

 

中外、FRONTEOと創薬支援AIシステムでライセンス契約

中外製薬は5月29日、FRONTEOと創薬支援AI(人工知能)システムの利用に関するライセンス契約を結んだと発表した。中外は、FRONTEOが開発した論文探索AIシステムと疾患メカニズムを可視化するシステムを、創薬のプロセスに活用する。

 

楽天メディカル、光免疫療法の開発ネットワーク立ち上げ

楽天メディカルは5月29日、光免疫療法の開発を加速させるため、がん専門医療機関による開発連携ネットワークを立ち上げたと発表した。同社は、最初の参加医療機関として国立がん研究センターと基本合意書を締結。今後、世界各国のがん専門施設に拡大し、光免疫療法をもとにした新たながん治療の開発を進める。

 

中外「エディロール」特許侵害で沢井と日医工を提訴

中外製薬は5月29日、沢井製薬と日医工が承認を取得した骨粗鬆症治療薬「エディロール」の後発医薬品が、先発医薬品の用途特許を侵害しているとして、両社を相手取り製造販売の差し止めを求める訴えを起こしたと発表した。提訴は同日付。エディロールの後発品は、沢井と日医工の2社が今年2月に承認を取得しており、6月の薬価収載が見込まれている。

 

製薬協、鳥居とケミファに厳重注意処分

日本製薬工業協会は5月28日、鳥居薬品と日本ケミファを厳重注意処分したと発表した。処分は5月18日付。両社は、高血圧症治療薬「カルバン」の販売で価格カルテルを結んだとして、公正取引委員会から独占禁止法違反を認定された。

 

JT、アトピー向けJAK阻害薬「コレクチム」小児適応を申請

日本たばこ産業は5月29日、アトピー性皮膚炎治療薬の外用JAK阻害薬「コレクチム」(一般名・デルゴシチニブ)について、2歳以上16歳未満の小児を対象に0.25%製剤を申請したと発表した。あわせて、今年1月に成人患者を対象に承認された0.5%製剤に小児の用法・用量を追加するための申請も行った。0.5%製剤は4月に薬価収載されており、子会社の鳥居薬品が6月24日に発売する。

 

武田「ニンラーロ」の適応拡大を申請

武田薬品工業は5月29日、多発性骨髄腫治療薬「ニンラーロ」(イキサゾミブクエン酸エステル)について、幹細胞移植歴のない成人患者に対する一次治療後の維持療法の適応追加を申請したと発表した。同薬は2017年3月に再発・難治性の多発性骨髄腫を対象に承認を取得し、今年3月には自家造血幹細胞移植後の維持療法への適応拡大が承認された。

 

大日本住友、米子会社2社を合併

大日本住友製薬は5月29日、米子会社のボストン・バイオメディカルとトレロ・ファーマシューティカルズを7月1日付で合併すると発表した。合併後、社名を「スミトモ・ダイニッポン・ファーマ・オンコロジー」に変更する。合併によって、事業の効率化や経営資源の有効活用を図る。

 

「イクスタンジ」と「アーリーダ」遠隔転移有する前立腺がんへ適応拡大

アステラス製薬の前立腺がん治療薬「イクスタンジ」(エンザルタミド)と、ヤンセンファーマの同「アーリーダ」(アパルタミド)が5月29日、「遠隔転移を有する前立腺がん」への適応拡大の承認を取得した。両社が同日発表した。両剤はいずれもアンドロゲン受容体シグナル伝達阻害薬で、日本ではイクスタンジが2014年3月に、アーリーダは19年3月に承認されている。

 

「プレベナー13」小児・高齢者以外のハイリスク者も接種可能に

ファイザーは5月29日、肺炎球菌ワクチン「プレベナー13」について、「肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる者」への適応拡大の承認を取得したと発表した。国内ではこれまで、小児と高齢者が対象で、6歳以上65歳未満への適応はなかった。添付文書ではハイリスク者として、慢性的な心疾患、肺疾患、肝疾患、腎疾患などが挙げられている。

 

「ヒュミラ」化膿性汗腺炎に隔週投与の用法・用量が追加

アッヴィとエーザイは5月29日、抗TNFα抗体「ヒュミラ」(アダリムマブ)について、化膿性汗腺炎に対する80mg隔週投与の用法・用量の追加が承認されたと発表した。これまでは初回に160mg、初回投与2週間後に80mgを投与し、初回投与4週間後以降は40mgを毎週投与する必要があった。今回の承認で、初回投与4週間後以降に80mgを隔週で投与できるようになり、患者負担の軽減につながると期待される。

 

「FoundationOne」カプマチニブのコンパニオン診断機能が承認

中外製薬は5月29日、がん遺伝子パネル検査「FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル」が、ノバルティスファーマのMET阻害薬カプマチニブのコンパニオン診断として承認されたと発表した。カプマチニブは、日本では「MET遺伝子エクソン14スキッピング変異を有する切除不能な進行・再発非小細胞肺がん」を対象にノバルティスが申請中。

 

【AnswersNews編集部が製薬企業をレポート】

アステラス製薬
武田薬品工業
エーザイ
中外製薬
大日本住友製薬
第一三共

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