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製薬業界 きょうのニュースまとめ読み(2019年11月29日)

更新日

 

エーザイのP1死亡例「GCPの逸脱認めず」厚労省が調査結果

エーザイが健康成人を対象に行った抗てんかん薬の国内臨床第1相(P1)試験で被験者が死亡した問題で、厚生労働省は11月29日、「治験実施医療機関とエーザイにGCP省令の規定からの重大な逸脱は認められなかった」とする調査結果を公表した。因果関係については「否定できない」としている。

厚労省によると、死亡した被験者の男性は、治験薬の投与終了後、3日間の入院観察期間をへて退院したが、退院当日に治験実施医療機関に再来院。幻視や幻覚などを訴えたが、受け答えがはっきりしていたことなどから医療機関は経過観察と判断した。翌朝、男性が電柱から飛び降りて死亡したと警察から医療機関に連絡があったという。

厚労省は、自殺に関連するリスクの詳細な説明や、精神科医による診察が可能な医療機関を治験施設に選定する、といった配慮が必要だったと指摘。エーザイは「安全対策の強化を進めていく」とのコメントを発表した。

 

武田、PARP阻害薬ニラパリブを申請

武田薬品工業は11月29日、PARP阻害薬ニラパリブを卵巣がん治療薬として申請したと発表した。同薬は英グラクソ・スミスクラインが今年1月に買収した米テサロが創製。武田は17年にテサロから導入した。欧米では「Zejula」の製品名で販売している。

 

JT、HIF-PH阻害薬エナロデュスタットを申請

日本たばこ産業(JT)は11月29日、HIF-PH阻害薬エナロデュスタットを腎性貧血の適応で申請したと発表した。同薬はJTが創製。販売は子会社の鳥居薬品が行う。HIF-PH阻害薬をめぐっては、アステラスが今月20日「エベレンゾ」(一般名・ロキサデュスタット)を発売。田辺三菱製薬とグラクソ・スミスクラインが申請を行っている。

 

Meiji Seikaファルマとフライミューン がんと自己免疫領域で共同研究

大阪大発のバイオベンチャー・フライミューンは11月28日、Meiji Seikaファルマと共同研究契約を結んだと発表した。フライミューンのヒト白血球型抗原(HLA)に関する技術を応用し、両社でがんと自己免疫疾患領域で治療薬の創出を目指す。

 

オンコリス「テロメスキャン」、米韓でのライセンス契約を解消

オンコリスバイオファーマは11月29日、がん検査用ウイルスのテロメスキャン(開発コード・OBP-401)とテロメスキャンF35(OBP-1101)について、米国と韓国でのライセンス契約をそれぞれ解消すると発表した。

解消するのは▽米ジェロン・コーポレーションから導入したヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)遺伝子プロモーターのがん検査用途での実施権▽韓ウォンイク・キューブへのテロメスキャンF35の導出契約――。オンコリスはウォンイクから違約金を受領する見込みで、韓国では再導出を目指している。

 

塩野義とMSD、全社員にHIV検査の機会を提供…厚労省の研究を支援

塩野義製薬とMSDは11月29日、全社員を対象にHIV検査の機会を提供すると発表した。厚生労働省のエイズ対策政策研究事業が進める、新たなHIV検査体制の構築に向けた研究を支援する。検査は任意で、匿名・無料で行われる。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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