IQVIAは8月6日、2019年4~6月期の国内医療用医薬品市場は前年同期比2.3%増の2兆6467億4700万円となったと発表した。四半期ベースで前年同期を上回ったのは、17年10~12月以来、6四半期ぶり。製品別売上高では、MSDの免疫チェックポイント阻害薬「キイトルーダ」が初めてトップとなった。
市場の内訳を見ると、「病院」(100床以上)が4.5%増の1兆1964億3400万円、「開業医」(100床未満)は0.5%増の5113億6300万円、「薬局その他」は0.7%増の9389億4900万円だった。
タグリッソとサムスカが初のトップ10入り
製品別の売上高(薬価ベース)を見てみると、トップは315億7800万円(前年同期比64.1%増)を売り上げたMSDの免疫チェックポイント阻害薬「キイトルーダ」。非小細胞肺がんのファーストラインを中心に売り上げが急拡大しており、四半期ベースで初めてトップに立った。19年上半期(1~6月)の売上高は564億8500万円に達している。
2位は中外製薬の抗がん剤「アバスチン」(301億4300万円、前年同期比0.6%減)、3位はファイザーの疼痛治療薬「リリカ」(262億600万円、3.1%増)。小野薬品工業の免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」は0.2%増の246億8200万円で4位だった。
8位の抗がん剤「タグリッソ」(アストラゼネカ)と10位の利尿薬「サムスカ」(大塚製薬)は初のトップ10入り。タグリッソは138.6%増となる207億8800万円を売り上げた。サムスカは22.1%増の196億200万円。6位の抗凝固薬「リクシアナ」(第一三共)や7位の消化性潰瘍薬「タケキャブ」(武田薬品工業)も2ケタ増となった。