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国内医薬品市場、18年度は1.8%減の10.33兆円…薬価改定響き2年ぶりに前年割れ|トピックス

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IQVIAは5月21日、2018年度(18年4月~19年3月)の国内医療用医薬品市場は前年度比1.8%減の10兆3293億1100万円(薬価ベース)だったと発表した。市場が前年割れしたのは、会計年度としては2年ぶり。18年4月の薬価改定が響いた。

 

IQVIAによると、国内医療用医薬品が会計年度で10兆円を上回ったのは4年連続。市場の内訳を見ると、「病院」が4兆5460億7200万円(前年度比0.5%増)、「開業医」が2兆1015億8000万円(3.2%減)、「薬局その他」が3兆6816億5900万円(3.6%減)だった。

 

薬効別トップの抗がん剤 キイトルーダやタグリッソが急拡大

薬効分類別では、「抗腫瘍剤」が1兆2368億600万円(10.8%増)でトップ。MSDの免疫チェックポイント阻害薬「キイトルーダ」(92.2%増)やアストラゼネカのEGFR阻害薬「タグリッソ」(67.7%増)などが牽引した。

 

2018年度 国内医療用医薬品売上高上位10薬効

 

薬効別2位は「糖尿病治療剤」(5560億2500万円、1.0%増)、3位は「抗血栓症薬」(4299億2400万円、1.4%減)。抗血栓症薬が前年から順位を1つ上げた一方、「レニン-アンジオテンシン系作用薬」(3370億6800万円、22.8%減)は前年3位から7位にダウン。「脂質調整剤および動脈硬化用剤」(3074億500万円、15.1%減)も大幅に縮小した。

 

抗血栓症薬では第一三共の経口抗凝固薬「リクシアナ」が53.0%増と大きく拡大。レニン-アンジオテンシン系作用薬では、ARB「アジルバ」が7.9%増だった一方、同「オルメテック」(66.2%減)や同「ミカルディス」(54.5%減)などが後発医薬品の影響で売り上げを落とした。

 

製品別はアバスチンがトップ 2位マヴィレット、3位オプジーボ

製品別では、中外製薬の抗がん剤「アバスチン」が3.2%増の1183億100万円で前年度に続いてトップ。2位はアッヴィのC型肝炎治療薬「マヴィレット」(1177億3600万円、216.7%増)で、3位には小野薬品工業の免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」(1014億7300万円、1.2%減)が入った。

 

2018年度 国内医療用医薬品売上高上位10製品

 

売り上げを大きく伸ばしたのは、マヴィレットのほか、6位のキイトルーダ(875億1200万円、92.2%増)や9位のリクシアナ(743億9100万円、53.0%増)など。一方、18年4月の薬価改定で特例拡大再算定を受けた第一三共のPPI「ネキシウム」は10.1%減だった。

 

販売上位20社 大日本住友が圏外に

売上高上位20社を見てみると、販売会社レベル(卸に製品を販売し、その代金を回収する機能を持つ企業)では武田薬品工業がトップ。2位は第一三共で、前年4位から1つ順位を上げたファイザーが3位に入った。ヤンセンファーマが2ケタ増収で前年度ランキング圏外から16位に上昇した一方、前年16位の大日本住友製薬が上位20社から姿を消した。

 

販促会社レベル(MRによる学術宣伝を通じて販促活動を行っている企業。2社以上ある場合はよりオリジネーターに近い企業)では、ファイザーが首位。中外製薬が前年3位から2位に上がり、第一三共は1つ順位を落として3位となった。

 

2018年度 国内医療用医薬品売上高上位20社

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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