第一三共 がん免疫バイスペシフィック抗体の商業化権獲得
第一三共は4月26日、カナダのバイオベンチャー・ザイムワークスから、がん免疫バイスペシフィック抗体(二重特異性抗体)の商業化権を獲得したと発表した。
両社は2016年に共同研究・クロスライセンス契約を結んでおり、これに基づいて第一三共がオプション権を行使した。第一三共はザイムワークスに350万ドルを支払う。
タカラバイオ、次世代CAR-T技術の独占的実施権を獲得
タカラバイオは4月26日、カナダ・ユニバーシティ・ヘルス・ネットワークと、次世代CAR-T遺伝子治療技術に関する特許実施許諾契約を結び、同技術の全世界での独占的実施権を獲得したと発表した。
タカラバイオが取得したのは、CAR(キメラ抗原受容体)の治療効果に関わる部位に、T細胞の長期生存に重要なJAK/STATシグナル伝達系を活性化させる機能を導入したもの。細胞実験では、既存のCARに比べて抗腫瘍効果に優れることが示されているという。今後、モデル動物を使って効果を検証し、臨床応用を目指す。
田辺三菱、米サリックスに自己免疫疾患治療薬を導出
田辺三菱製薬は4月26日、自社創製の自己免疫疾患治療薬「MT-1303」について、バウシュ・ヘルスケア・カンパニーズ(カナダ、旧バリアント・ファーマシューティカルズ)子会社の米サリックス・ファーマシューティカルズに導出すると発表した。日本とアジアの一部を除く全世界で開発・販売を独占的に行う権利を許諾する(神経疾患・膠原病およびその他特定の希少な皮膚疾患の領域は除く)。
サリックスは潰瘍性大腸炎を対象にMT-1303の開発を始める予定。田辺三菱は、サリックスが行う治験データを日本やアジアでの申請・販売に利用する権利を持つ。
第一三共、MRワクチン品質試験に不備―有効性・安全性には問題なし
第一三共は4月26日、同社が製造販売する「はしか風しん混合生ワクチン『第一三共』」について、ワクチン原液に加える添加溶液の品質試験方法の一部を事前に検証していなかったことが判明したと発表した。
ほかの品質管理工程や最終製品の品質試験結果から、同ワクチンの品質と有効性・安全性に問題はないという。品質試験方法についても、検証の結果、問題がなかったことを厚生労働省に報告した。
第一三共は「公衆衛生上不可欠なワクチンの品質について心配をかけ、心より深くお詫びする」としている。
NEC、定款に「医薬品の製造販売」を追加
日本電気(NEC)は4月26日、定款の事業目的に「医薬品、医薬部外品、試薬その他の化学製品の製造及び販売その他の処分並びに医療支援サービス及び検査サービスの提供」を追加すると発表した。6月24日の株主総会に諮る。定款変更の理由について同社は「医療システム事業に加えて創薬関連事業を推進し、社会ソリューション事業を拡大していくため」としている。
あすか製薬、丸尾専務が代表取締役に
あすか製薬は4月26日、丸尾篤嗣専務取締役が6月27日付で代表取締役に就任する人事を発表した。代表取締役は山口隆社長と2人体制となる。
サノフィ「デュピクセント」の適応拡大申請―鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎
サノフィは4月25日、抗IL-4/13受容体抗体「デュピクセント」(一般名・デュピルマブ)について、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎への適応拡大を申請したと発表した。同薬は、アトピー性皮膚炎と、重症・難治の気管支喘息の2つの適応で承認済み。
武田「ニンラーロ」維持療法への適応拡大を申請
武田薬品工業は4月25日、多発性骨髄腫治療薬「ニンラーロ」(イキサゾミブ)について、自家造血幹細胞移植後の患者に対する維持療法の適応拡大を申請したと発表した。同薬は、再発・難治性の多発性骨髄腫を対象に2017年5月から販売されている。
国内後発医薬品市場、22年に1兆2449億円―17年比3割増、富士経済予測
富士経済は4月25日、国内の後発医薬品市場が2022年に1兆2449億円に達するとの予測を発表した。新規成分の増加やオーソライズド・ジェネリック(AG)の拡大により、17年比で29.3%増となる。
AG市場は22年に1801億円と17年から2.4倍に拡大する見通し。バイオシミラー市場も22年に17年比4.1倍の597億円に達すると見込まれる。