JT JAK阻害薬デルゴシチニブ軟膏剤、アトピー性皮膚炎で国内申請
日本たばこ産業(JT)は1月31日、JAK阻害薬「JTE-052」(一般名・デルゴシチニブ)の軟膏剤について、アトピー性皮膚炎の適応で日本で申請したと発表した。同薬はJTが創製し、子会社・鳥居薬品と共同開発。承認取得後は、鳥居薬品が販売する。
第一三共 高槻工場を太陽HDに売却、376億円で
第一三共は1月31日、子会社・第一三共プロファーマの高槻工場(大阪府高槻市)を太陽ホールディングス(HD)に売却すると発表した。売却額は376億円の予定で、2020年3月期決算に計上する。
新たに設立する子会社に同工場を承継し、新会社の全株式を太陽HDに売却する。売却は今年10月に完了予定。従業員は太陽HDで継続雇用し、第一三共製品も引き続き製造する。太陽HDは昨年、中外製薬から長期収載品13製品を譲り受けており、今回の工場買収で医薬品事業をさらに強化する。
中外・新中期経営計画 コアEPS、1桁台後半の成長
中外製薬は1月31日、2019~21年の3カ年の中期経営計画を発表した。視神経脊髄炎関連疾患を対象に開発中のリサイクリング抗体サトラリズマブの発売や、免疫チェックポイント阻害薬「テセントリク」、血友病A治療薬「ヘムライブラ」の拡大により、年平均1桁台後半のコアEPSの成長を目指す。
大日本住友製薬 アポモルヒネ舌下フィルム、米FDAが承認見送り
大日本住友製薬は1月31日、パーキンソン病のオフ症状を対象に米国で申請していたアポモルヒネ舌下フィルム製剤について、米FDA(食品医薬品局)から「現時点では承認しない」とする審査結果通知を受け取ったと発表した。FDAは追加の情報と解析を要求しているが、新たな臨床試験は求めていない。同社はFDAと協議し、要求に対応していくとしている。
小野薬品 Repare社とPolθ阻害薬の開発・商業化で提携
小野薬品工業は1月31日、カナダのRepareTherapeuticsとPol-theta(Polθ)阻害薬の開発・商業化で戦略的提携を結んだと発表した。小野薬品は日本、韓国、台湾、香港・マカオ(中国本土は除く)、ASEANで同薬を独占的に開発・商業化する権利を取得する。
同薬は、DNA修復酵素のPolθを阻害する新規抗がん剤。PARP阻害薬で効果が得られない患者や、PARP阻害薬に耐性のある患者らに有用な薬剤になると期待されている。契約に基づき、小野薬品は契約一時金と研究資金として最大17億円を支払うほか、治験許可申請の費用の一部を負担。開発や販売に応じたマイルストン(最大約172億円)に加え、発売後は売上高に応じたロイヤリティを支払う。
中外 売上高8.5%増、アレセンサやアクテムラが好調―18年12月期
中外製薬が1月31日発表した2018年12月期業績は、売上高5797億8700万円(前期比8.5%増)、営業利益1243億2300万円(25.7%増)となった。
国内では、抗がん剤「アバスチン」(956億円、2.7%増)や同「アレセンサ」(206億円、23.4%増)、関節リウマチ治療薬「アクテムラ」(382億円、15.4%増)などが拡大。免疫チェックポイント阻害薬「テセントリク」は91億円、血友病A治療薬「ヘムライブラ」は30億円だった。海外は、アクテムラやアレセンサが好調で36.1%の増収となった。
19年12月期は、売上高5925億円(2.2%増)、コア営業利益1430億円(9.7%増)と増収増益を予想している。
スイス・ノバルティス 18年12月期は5%増収 心不全治療薬などが伸長
スイス・ノバルティスが1月30日に発表した2018年12月期業績は、売上高519億ドル(実質ベースで前期比5%増)、純利益126億ドル(64%増)だった。
乾癬治療薬「コセンティクス」(28億3700万ドル、36%増)や心不全治療薬「Entresto」(10億2800万ドル、102%増)が寄与。Entrestoのほか、造血薬「レボレード」、抗がん剤「タフィンラー/メキニスト」、喘息治療薬「ゾレア」が10億ドルを超えた。CAR-T細胞療法「Kymriah」は7600万ドルだった。19年12月期は、子会社のサンドやアルコンを除く事業で5%前後の増収を見込んでいる。