1. Answers>
  2. AnswersNews>
  3. ニュース解説>
  4. 【2020年3月版】製薬大手 抗がん剤パイプライン(5)武田・アステラス・大塚HD・第一三共
ニュース解説

【2020年3月版】製薬大手 抗がん剤パイプライン(5)武田・アステラス・大塚HD・第一三共

市場拡大が著しく、開発競争も熾烈ながん領域。製薬大手の後期開発パイプラインをまとめました(全5記事。この記事は半年をめどに更新していく予定です。全記事まとめはこちら)。

 

パイプラインは調査時点で各社がホームページで公表していた情報に基づく。いつ時点の情報かは会社によって異なるため、承認・申請など直近のイベントが反映されていない場合もある。

 

武田薬品工業

【武田薬品工業】がん領域の後期開発パイプライン

 

2017年の米アリアド買収で獲得したALK阻害薬brigatinib(製品名・Alunbrig)は今年2月、ALK融合遺伝子陽性非小細胞肺がん(ALK阻害薬既治療)を対象に日本でも申請。欧州では近くフロントラインへの適応拡大が承認される見通しで、日本や米国、中国でも同適応の臨床第3相(P3)試験を行っています。肺がんではこのほか、EGFR/HER2阻害薬TAK-788がエクソン20挿入変異の非小細胞肺がんで開発中です。

 

注力する血液がん領域では、今年3月に多発性骨髄腫治療薬イキサゾミブ(ニンラーロ)が日本で造血幹細胞移植後の維持療法で承認。さらに、併用療法などで臨床試験を進めています。北米以外での権利を持つ抗CD30抗体薬物複合体(ADC)ブレンツキシマブ ベドチン(アドセトリス)は、中国でホジキンリンパ腫と未分化大細胞リンパ腫を対象に、欧州でT細胞リンパ腫のフロントラインを対象に申請しています。

 

NEDD8活性化酵素阻害薬pevonedistat(開発コード・TAK-924)は、高リスクの骨髄異形成症候群などを対象にP3試験が進行中。CD19を標的とするCAR-NK細胞(キメラ抗原受容体発現ナチュラルキラー細胞)療法TAK-007はB細胞性悪性腫瘍のP1/2を開始しています。

 

日本ではこのほか、米エクセリクシスから導入したカボザンチニブ(カボメティクス)が20年3月に腎細胞がんの適応で承認を取得。肝細胞がん(セカンドライン)でも申請中です。オプジーボ(ニボルマブ、小野薬品工業)との併用療法などでも開発が進んでいます。同年7月に米テサロから導入したniraparibも、卵巣がんの維持療法やサルベージ療法で申請しました。

 

アステラス製薬

【アステラス製薬】がん領域の後期開発パイプライン

 

FLT3阻害薬ギルテリチニブ(ゾスパタ)は、日米欧で再発・難治性の急性骨髄性白血病治療薬として承認されており、中国での申請を目指してP3 試験を進行中。寛解導入化学療法後の維持療法や造血幹細胞移植後の維持療法などの適応でも、グローバルでP3試験が行われています。

 

米シアトル・ジェネティクスと共同開発するADCでは、ネクチン4を標的とするenfortumab vedotin(Padcev)が転移性尿路上皮がんを対象に米国で承認を取得。抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(キイトルーダ)との併用療法や、ネクチン4発現がん(乳がんや非小細胞肺がんなど)で適応拡大に向けた開発が進んでいます。抗Claudin 18.2抗体zolbetuximab(IMAB362)は胃腺がん・食道胃接合部腺がんでP3試験を実施中です。

 

アンドロゲン受容体シグナル伝達阻害薬エンザルタミド(イクスタンジ)は、19年11月に中国でも承認。日本と欧州では転移性ホルモン感受性前立腺がんへの適応拡大が申請中です。

 

大塚ホールディングス(大塚製薬・大鵬薬品工業)

【大塚HD】がん領域の後期開発パイプライン

 

米子会社アステックスが開発するDNAメチル化酵素阻害薬ASTX727は、骨髄異形成症候群と慢性骨髄単球性白血病を対象に米国で申請しました。同薬はDNAメチル化阻害薬デシタビンと新規代謝酵素阻害薬cedazuridineの経口配合剤。DNAメチル化阻害薬の guadecitabine(SGI-110)は骨髄異形成症候群や急性骨髄性白血病でP3試験を進めています。

 

このほか、dUTPase阻害薬TAS-114やFGFR阻害薬futibatinib(TAS-120)、アステックス創製のIAP阻害薬ASTX660などがP2試験段階に控えています。

 

日本では「ティーエスワン」(一般名・テガフール/ギメラシル/オテラシル)にホリナートを加えたTAS-118が、胃がんを対象にP3試験を行っています。CAR-T細胞療法TBI-1501や、NY-ESO-1・siTCR遺伝子治療薬TBI-1301はいずれもタカラバイオからの導入品で、P1/2試験を実施中。TBI-1301は20年中の申請を目指しています。同じくタカラバイオから導入した腫瘍溶解性ウイルスcanerpaturev(TBI-1401)は、悪性黒色腫を対象とした申請を取り下げたものの、膵がんでP1試験を実施中です。

 

第一三共

【第一三共】がん領域の後期開発パイプライン

 

大型化を期待する自社創製の抗HER2 ADCトラスツズマブ デルクステカン(エンハーツ)は、20年1月にHER2陽性乳がんの治療薬として米国で発売。日本でも同3月に承認されました。英アストラゼネカとの提携で開発も加速しており、乳がんのほか、胃がんや大腸がん、非小細胞肺がんの適応で後期開発段階に入っています。

 

米国で19年8月に承認された腱滑膜巨細胞腫治療薬pexidartinib(Turalio)は、欧州でも申請中。FLT3阻害薬のキザルチニブ(ヴァンフリタ)は、同年10月に再発・難治性の急性骨髄性白血病治療薬として日本で発売したものの、欧米から承認に対する否定的見解を受け取っており、P2試験を進める一次治療を含め、欧米とアジアでの申請戦略を見直しています。

 

日本では、東京大などが創製した腫瘍溶解性ウイルス「DS-1647/G47⊿」を神経膠腫の適応で19年度下半期に申請予定。米カイトファーマ創製のCAR-T細胞療法axicabtagene ciloleucel(Axi-Cel)はB細胞リンパ腫でP2試験を行っているほか、EZH1/2阻害薬のvalemetostatが成人T細胞白血病/リンパ腫でP2試験を開始しました。

 

 

(亀田真由)

 

[PR]【がん・バイオのMR求人増加中】希望の求人お知らせサービス<MR BiZ>

 

最新情報を受け取る

メールでニュースを受け取る

  • 新着記事が届く
  • 業界ニュースがコンパクトにわかる

  1. Answers>
  2. AnswersNews>
  3. ニュース解説>
  4. 【2020年3月版】製薬大手 抗がん剤パイプライン(5)武田・アステラス・大塚HD・第一三共