大塚 スウェーデン企業から抗IL-1RAP抗体取得、自己免疫疾患で事業化/東和薬品、山形工場で火災…機械室の一部焼く など|製薬業界きょうのニュースまとめ読み(2025年7月15日)
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AnswersNews編集部

大塚 スウェーデン企業から抗IL-1RAP抗体取得、自己免疫疾患で事業化
大塚製薬は7月15日、スウェーデンのカンタルジアと、同社が開発中の抗IL-1RAP抗体「CAN10」に関連する資産を取得する契約を結んだと発表した。大塚は全世界で開発・製造・商業化などを独占的に行う権利を獲得し、自己免疫疾患治療薬として事業化する。CAN10は、炎症反応に重要な役割を果たす複数の異なるサイトカインのシグナルを同時に遮断する薬剤として期待され、現在、カンタルジアが臨床第1相(P1)試験を実施中。大塚は一時金3300万ドル(約49億円)と条件付き取得対価をカンタルジアに支払う。
東和薬品、山形工場で火災…機械室の一部焼く
東和薬品は7月15日、山形工場(山形県上山市)第1固形製剤棟で火災が発生したと発表した。14日午前7時58分ごろ出火し、同日午後0時3分ごろ鎮火した。同棟の機械室の一部を焼いたが、けが人はなかった。消防との現場検証の結果、機械室の設備から発煙があったことを確認したといい、詳しい原因を調べている。第1固形製剤棟以外の製造設備は通常通り稼働している。
ツムラ、茨城工場で新棟建設開始
ツムラは7月15日、茨城工場(茨城県阿見町)で新たな造粒包装棟の建設を始めたと発表した。新棟では、中間製品である漢方エキス顆粒と最終製品を生産する。生産能力は顆粒が年間約4400トン、製品が年間約843万箱。生産能力を増強し、国内の医療用漢方製剤の需要増に対応する。建設費用は約415億円。2028年に本稼働を開始する予定。
UBE、Nrf2活性化剤を熊本大発ベンチャーに導出
UBEは7月14日、同社が合成し、熊本大との共同研究で有用性を見出したNrf2活性化剤「UD-051」について、同大発ベンチャーのGALTS Pharma(熊本市)が全世界での独占的ライセンスを取得することで合意したと発表した。UD-051は、Nrf2とKeap1のタンパク質-タンパク質相互作用を阻害することでNrf2を活性化する低分子化合物。アルポート症候群や腎疾患への効果が期待される。
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