大塚、中国企業とT細胞エンゲージャーのライセンス契約/小野薬品、米バーテックスからIgA腎症治療薬候補導入 など|製薬業界きょうのニュースまとめ読み(2025年6月23日)
更新日
AnswersNews編集部

大塚、中国ハーバー・バイオメッドから二重特異性T細胞エンゲージャー導入
大塚製薬は6月23日、中国のハーバー・バイオメッドと、同社が開発中のBCMA/CD3二重特異性T細胞エンゲージャー「HBM7020」のライセンス契約を結んだと発表した。大塚は中華圏を除く全世界を対象とした独占的開発販売権を取得。契約一時金と短期的なマイルストンとして計4700万ドル(約69億円)を支払うほか、開発・販売マイルストンと売上高に応じたロイヤリティを支払う。今後の開発費も大塚が負担する。大塚は自己免疫疾患の治療薬として開発を進める。
小野薬品、米バーテックスからIgA腎症などの治療薬候補を導入
小野薬品工業は6月23日、米バーテックス・ファーマシューティカルズと、同社が開発中の組み換え融合タンパク質povetaciceptの日本と韓国での独占的開発・商業化に関するライセンス契約を結んだと発表した。povetaciceptはBAFFとAPRILに対するデュアル拮抗薬。IgA腎症や原発性膜性腎症など複数のB細胞介在性疾患の治療薬として開発が進められている。小野薬品はバーテックスに一時金と開発・販売マイルストン、売上高に応じたロイヤリティを支払う。
テルモ、ICタグ搭載のニトログリセリンプレフィルドシリンジ製剤を7月発売
テルモは6月23日、ICタグを搭載したニトログリセリンのプレフィルドシリンジ製剤「ニトログリセリン静注RFIDシリンジ『テルモ』」を7月1日に発売すると発表した。9月に発売を予定するスマートポンプと連携すると、事前にポンプに登録された薬剤ライブラリと照合して自動でポンプに薬剤の情報が読み込まれ、誤投与や単位間違え、過剰・過少投与などの防止が期待される。テルモは今後も、周術期に使用される薬剤を中心にICタグ付きプレフィルドシリンジの品ぞろえを拡大していくとしている。
富士レビオ、米バイオ原料供給企業を買収…CDMO機能拡大
H.U.グループホールディングスは6月23日、子会社の富士レビオ・ホールディングス傘下の米富士レビオ・ダイアグノスティクスが米プラズマ・サービス・グループ(PSG)を買収したと発表した。買収額は非開示。PSGは体外診断薬の研究・開発・製造に必要なバイオ原料を診断薬企業などに供給する事業を行っている。富士レビオグループはPSGのバイオ原料供給事業を取り込むことでCDMO機能を拡大するとともに、富士レビオのCDMOパートナーにバイオ原料を供給する。
マルホ、ヒルドイドローションの150gボトル発売
マルホは6月23日、血行促進・皮膚保湿剤「ヒルドイドローション」(一般名・ヘパリン類似物質)の150gボトルを発売したと発表した。ボトルはポンプ付きで、1プッシュで約1gが押し出される。日常生活で使いやすくすることでアドヒアランスの向上が期待できるとしている。
アクセリードDDP、米スーパールミナルと創薬プロジェクト
Axcelead Drug Discovery Partners(神奈川県藤沢市)は6月23日、米スーパールミナル・メディシンズと、開発難易度の高い特定の分子メカニズムを標的とした創薬プロジェクトを開始すると発表した。両社はこれまでも、スーパールミナルが創出した化合物の薬理評価やADME予測モデルの構築などで協業してきた。創薬プロジェクトでは、アクセリードDDPの創薬プラットフォームとスーパールミナルの分子設計技術を組み合わせ、革新的な低分子医薬品の研究開発を加速させる。
ロート製薬、創薬スタートアップのイーダームに出資
ロート製薬は6月23日、東京科学大発の創薬ベンチャー、イーダーム(東京都文京区)に出資したと発表した。同社が行ったシリーズAラウンドの第三者割当増資を引き受けた。イーダームは、組織幹細胞による組織再生が不可欠な疾患に対し、幹細胞を移植することなく幹細胞の保護・再生を促す技術を持ち、皮膚や毛髪の難治性疾患に対する治療薬の開発を行っている。
AnswersNews編集部が製薬企業をレポート
あわせて読みたい
オススメの記事
-
住友ファーマ、iPS細胞由来パーキンソン病薬申請/サーブ・バイオファーマ、腫瘍溶解性ウイルスで日本臓器と提携 など|製薬業界きょうのニュースまとめ読み(2025年8月5日)
-
製薬業界 2025年下半期の転職市場トレンド予測―求人数は上半期から横ばいの見通し…メディカルやバイオベンチャーの研究などで募集活発
-
【工場探訪:くすりづくりの現場を歩く】中外製薬工業・宇都宮工場―日本最大級のバイオ医薬品製造施設はDXの先進地
-
【2025年版】国内製薬会社ランキング―トップ3は今年も武田・大塚・アステラス、海外好調で軒並み増収
-
【2025年版】製薬会社世界ランキング―トップ3はロシュ、メルク、ファイザー…リリーがトップ10入り