大鵬薬品、自社創製のLSD1阻害薬を導出/科研製薬、ツーセルから再生医療等製品を導入 など|製薬業界きょうのニュースまとめ読み(2025年6月2日)
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AnswersNews編集部

大鵬薬品、自社創製のLSD1阻害薬を導出
大鵬薬品工業は6月2日、自社創製のLSD1阻害薬「TAS1440」をベンツ・サイエンシズ(横浜市)に導出したと発表した。ベンツ・サイエンスシズは、創薬スタートアップのSFGサイエンシズ(同市)がTAS1440開発のために設立した企業。大鵬薬品は同薬の全世界での開発、製造、販売に関する権利を供与し、契約一時金と開発・販売マイルストン、ロイヤリティなどを受け取る。ベンツ・サイエンシズは、米国で骨髄増殖性腫瘍を対象とした同薬の臨床第1b/2相試験の実施に向けた準備を進める。
科研製薬、ツーセルから滑膜間葉系幹細胞由来三次元人工組織を導入
科研製薬は6月2日、ツーセル(広島市)と、同社が創製した他家滑膜間葉系幹細胞由来三次元人工組織「gMSC1」に関するライセンス契約を締結したと発表した。科研は国内の整形外科領域での共同開発権、独占的販売権を取得。契約一時金、開発費、開発・販売マイルストンとして最大約70億円を支払うほか、売り上げに応じたロイヤリティを支払う。gMSC1は欠損した部位の軟骨を修復する再生細胞治療製品。
日本セルヴィエ、抗がん剤「ティブソボ」発売
日本セルヴィエは6月2日、抗がん剤「ティブソボ錠」(一般名・イボシデニブ)を発売したと発表した。適応は「IDH1遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病」。IDH1を阻害することでがん代謝物の産生を阻害し、腫瘍の増殖を抑制する。薬価は250mg1錠3万7.60円。ピーク時に26億円の販売を見込む。
バイエル、MRI用造影剤ガドクアトランを申請
バイエル薬品は6月2日、MRI用造影剤ガドクアトラン水和物を申請したと発表した。承認されれば国内初となる低用量ガドリニウムのMRI造影剤となり、既存の環状型ガドリニウム造影剤と比べてガドリニウム用量を60%低減できる。ガドクアトランの申請は世界初。
エーザイ「パリエット」OTC発売
エーザイは6月2日、OTCのプロトンポンプ阻害薬(PPI)「パリエットS」(ラベプラゾールナトリウム)を発売したと発表した。医療用のパリエットと同量の有効成分を含有。PPIのスイッチOTCは国内初となる。効能・効果は「胃痛、胸やけ、もたれ」。要指導医薬品。
インサイト、ゼネラルマネージャーに石田氏
インサイト・バイオサイエンシズ・ジャパンは6月2日、1日付で石田靖之氏がゼネラルマネージャーに就任したと発表した。石田氏はオンコロジーと血液疾患の製品ポートフォリオ全体の日本市場での展開を指揮する。石田氏はセルジーンのシニア・コマーシャルリーダー、ブリストル・マイヤーズスクイブのCAR-T細胞療法ビジネスユニットディレクターなどを務め、直近ではギリアド・サイエンシズでカイト細胞療法事業本部を率いた。
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