
「レミッチOD錠」特許訴訟、沢井と扶桑に計217億円の賠償命令―知財高裁
経口そう痒症改善薬「レミッチOD錠」(一般名・ナルフラフィン塩酸塩)の特許を侵害したとして、東レが沢井製薬と扶桑薬品工業に損害賠償を求めた訴訟で、知財高裁は5月27日、2社に計約217億6000万円の支払いを命じる判決を出した。東レが同日発表した。同社によると、判決は2社による後発医薬品の製造販売が特許侵害にあたると認定。沢井に約142億9000万円、扶桑薬品に約74億7000万円の賠償金の支払いを命じた。東レは2018年に2社を提訴。1審の東京地裁は東レの請求を棄却し、同社が控訴していた。これとは別に東レは、知財高裁に製造販売の差し止めを求める仮処分を申し立て、22年に2社に対して用途特許満了まで製造販売の停止を命じる仮処分命令が出されている。
エーザイ「デエビゴ」中国で承認
エーザイは5月27日、不眠症治療薬「デエビゴ」(レンボレキサント)が中国で承認されたと発表した。適応は「入眠困難、睡眠維持困難のいずれかまたはその両方を伴う成人の不眠症」。今年7~9月期中の発売を目指す。同薬は日本、米国、カナダ、オーストラリア、アジアなど22カ国・地域で承認されている。
田辺三菱、ALS治療薬「ラジカット」豪州で発売
田辺三菱製薬は5月27日、筋萎縮性側索硬化症(ALS)治療薬「ラジカット注」(エダラボン)について、提携先のテバファーマ・オーストラリアがオーストラリアで今月1日から販売を開始したと発表した。田辺三菱は同社にオーストラリアでの販売権を付与している。
メディセオ、兵庫にメーカー物流担う施設が完成
メディパルホールディングスは5月27日、子会社のメディセオが兵庫県加東市で整備を進めていた「メディカル流通センター神戸(MRC神戸)」が完成したと発表した。同センターは、西日本に製造拠点を持つ製薬企業から委託された商品の受注、保管、管理、出荷などの物流業務(メーカー物流)を担う施設。約64億円を投じ、2024年1月まで稼働していた西日本物流センターをフルリノベーションした。稼働開始は今年10月中旬を予定。MRCとしては東京、中国に続いて3カ所目となる。
AnswersNews編集部が製薬企業をレポート
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