小野薬品、米社とRNA編集医薬品創出へ研究提携/「エンハーツ」HER2陽性乳がん1次治療、ペルツズマブ併用でPFS改善|製薬業界きょうのニュースまとめ読み(2025年4月21日)
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AnswersNews編集部

小野薬品、米社とRNA編集医薬品創出へ研究提携
小野薬品工業は4月21日、米Jorna Therapeuticsと研究提携を開始したと発表した。Jornaが自社のタンパク質・RNA生成AIモデルを使ってRNA編集医薬品の配列を設計。小野薬品は、その配列をもとに全世界で独占的に創薬、開発、商業化できるオプション権を保有する。小野薬品は、支払い済みの契約一時金に加え、研究費と研究の進捗に応じたマイルストンを支払う。
「エンハーツ」HER2陽性乳がん1次治療、ペルツズマブ併用でPFS改善
第一三共は4月21日、抗HER2抗体薬物複合体「エンハーツ」(一般名・トラスツズマブ デルクステカン)について、HER2陽性乳がんの1次治療を対象に行ったグローバル臨床第3相(P3)試験の中間解析の結果、ペルツズマブとの併用療法が主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)の有意な改善を示したと発表した。試験では、エンハーツ単剤またはペルツズマブとの併用療法の有効性・安全性を、標準治療であるタキサン、トラスツズマブ、ペルツズマブの併用療法(THP療法)と比較。中間解析の結果、ペルツズマブとの併用療法はTHP療法に対してPFSの統計学的に有意かつ臨床的に意義ある改善を示した。副次評価項目の全生存期間は中間解析時点で十分なフォローアップ期間に達しておらず、評価を続ける。エンハーツ単剤とTHP療法の比較は、PFSの最終解析まで盲検状態が維持される。第一三共は試験結果の詳細を各国・地域の規制当局に共有し、申請に向けた準備を進める。
ヴィアトリス「イフェクサーSR」全般不安症/全般性不安障害への適応拡大申請
ヴィアトリス製薬は4月21日、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬「イフェクサーSRカプセル」(ベンラファキシン塩酸塩)について、全般不安症/全般性不安障害(GAD)への適応拡大を申請したと発表した。承認されれば国内発のGAD治療薬となる。申請は、国内で行ったプラセボ対照のP3試験とその後の長期継続投与試験の結果に基づく。WHO(世界保健機関)の報告によると、日本のGDAの障害有病率は2.6%とされるが、最近の研究では疑いを含む有病率が7.6%と報告されている。