塩野義、中国平安グループとの合弁解消
塩野義製薬は12月23日、中国平安保険グループとの合弁を解消すると発表した。中国平安の子会社と設立した2つの合弁会社は、塩野義が中国平安側の持ち分を取得して完全子会社化。合弁会社の傘下にあるシオノギヘルスケアも今後、塩野義の100%子会社となる。塩野義と中国平安は2020年に提携し、中国とアジアで塩野義が創製した新薬の申請などを進めてきた。今回、両社の事業戦略に沿った事業ポートフォリオの見直しを行った結果、それぞれがコアとなる事業に集中するのが最善と判断し、合弁解消で合意した。
「ビルテプソ」特許は無効、米地裁で陪審評決
日本新薬は12月23日、米サレプタ・セラピューティクスと争っていたデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)治療薬の特許をめぐる訴訟で、米デラウェア州連邦地裁が特許侵害によるサレプタの損害額を1億1520万ドル(約180億円)とする陪審評決を出したと発表した。評決は、サレプタ側の特許を有効とする一方、日本新薬の特許は無効とした。日本新薬は2021年7月にサレプタを提訴。サレプタは知的財産権の侵害を理由に反訴していた。日本新薬は「申し立てや控訴を含むあらゆる選択肢を検討していく」としている。陪審評決は、日本新薬のDMD治療薬「ビルテプソ」の販売やほかのエクソンスキッピング薬の開発に影響を及ぼすものではないという。
富士レビオとエーザイ、神経変性疾患の血液バイオマーカーを共同研究
H.U.グループホールディングス(HD)子会社の富士レビオHDとエーザイは12月23日、神経変性疾患領域での新規血液バイオマーカーの共同研究と社会実装に関する覚書を結んだと発表した。血漿中217位リン酸化タウ蛋白(p-Tau217)の検査試薬の社会実装や、新規血液バイオマーカーによる簡便な診断法の研究開発などで協業の可能性を検討する。両社はこれまでも、アルツハイマー病関連の脳脊髄液中バイオマーカーを測定する検査試薬に関する共同研究を進めてきた。
キッセイ リンザゴリクス、欧州で子宮内膜症の適応取得
キッセイ薬品工業は12月23日、自社創製のGnRHアンタゴニスト「イセルティ」(一般名・リンザゴリクス)について、導出先の英セラメックスが欧州で子宮内膜症の適応追加の承認を取得したと発表した。欧州では今年9月に子宮筋腫の適応で発売。日本では、キッセイが子宮筋腫を対象に申請に向けた準備を進めているほか、子宮内膜症の適応でも臨床第2相試験(P2)を終了している。
オリオンファーマ、抗パーキンソン薬3品目の販売開始…ノバルティスから承継
オリオンファーマ・ジャパンは12月23日、ノバルティスファーマから承継した抗パーキンソン薬3製品の販売を開始したと発表した。3品目は「スタレボ配合錠L50」「同L100」「コムタン錠100mg」。3品目はオリオンファーマの親会社であるフィンランドのオリオンコーポレーションが商品化し、世界で販売している。日本ではノバルティスが販売してきたが、今月20日付で承継した。
ファンペップ「SR-0379」追加P3試験開始
ファンペップは12月23日、皮膚潰瘍を対象に開発中の機能性ペプチド「SR-0379」の追加のP3試験を開始すると発表した。2021年から行っていたP3試験では、一部の患者集団で効果が見られ、追加P3試験ではこの集団を対象に有効性と安全性を検討する。