アステラス、高岡工場での生産終了…25年度末で
アステラス製薬は5月31日、高岡工場(富山県高岡市)での医薬品の生産を2025年度末で終了すると発表した。グローバルでの安定的な生産・供給体制構築や同工場の老朽化などが理由。同工場で生産している医薬品は他工場に移管する。勤務する正社員は26年3月末までにほかの事業所に異動し、雇用を継続する。高岡工場では、原薬製造と製剤化を行っている。
アステラス ゾルベツキシマブ、米国で再申請
アステラス製薬は5月31日、抗CLDN18.2抗体ゾルベツキシマブについて、米FDA(食品医薬品局)に再申請が受理されたと発表した。適応は「CLDN18.2陽性、HER2陰性の切除不能な局所進行性または転移性胃腺がん・食道胃接合部腺がん」。審査終了目標日は今年11月9日に設定された。米FDAは1月、製造委託先に未解決の指摘事項があるとして当初の審査終了目標日までに承認できないとアステラスに通知。有効性や安全性に対する懸念は示されず、アステラスは現地時間5月9日に申請を再提出した。ゾルベツキシマブは今年3月、日本で「ビロイ点滴静注用」の製品名で世界初の承認を取得している。
あすか製薬 レルゴリクス配合剤、子宮内膜症でも権利取得
あすか製薬は5月31日、武田薬品工業から導入したレスゴリクス配合剤について、子宮内膜症を対象とした日本での独占的開発・販売権を追加取得する契約を結んだと発表した。あすかは2021年に子宮筋腫の適応で国内の開発・販売権を取得しており、現在、臨床第1/2相(P1/2)試験を実施中。あすかは対価として売り上げに応じたロイヤリティを支払う。
リリー、アトピー性皮膚炎治療薬「イブグリース」発売
日本イーライリリーは5月31日、アトピー性皮膚炎治療薬「イブグリース皮下注」(一般名・レブリキズマブ)を発売したと発表した。同薬は抗IL-13抗体。通常は2週間隔で投与するが、患者の状態に応じて4週間隔とすることもできる。オートインジェクターとシリンジの2製剤を用意し、薬価はいずれも250mg2mLで6万1520円。ピーク時に266億円の販売を見込む。
ファイザー、RSウイルスワクチン「アブリスボ」発売
ファイザーは5月31日、RSウイルスワクチン「アブリスボ筋注用」を発売したと発表した。適応は、母子免疫と60歳以上。母子免疫の場合、妊娠24~36週の妊婦に1回接種する。母子免疫のRSウイルスワクチンは国内初。60歳以上では、今年1月に発売されたグラクソ・スミスクラインの「アレックスビー」に続く2つ目のワクチンとなる。
アミバンタマブと化学療法の併用、前治療無効のEGFR変異非小細胞肺がんの適応で申請
ヤンセンファーマは5月31日、抗EGFR/MET二重特異性抗体アミバンタマブと化学療法の併用療法について、「第3世代EGFRチロシンキナーゼ阻害薬による前治療無効のEGFR遺伝子変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺がん」の適応で申請を行ったと発表した。申請は、オシメルチニブによる治療中または治療後に病勢進行した患者を対象に行ったP3試験の結果に基づく。同薬は日本で2023年11月にEGFRエクソン20挿入変異を有する手術不能または再発非小細胞肺がんに対する化学療法との併用療法、今年4月にEGFR遺伝子変異(EGFRエクソン19欠失変異、エクソン21のL858R変異を含む)陽性の手術不能または再発非小細胞肺がんに対するラゼルチニブとの併用療法の適応で申請している。
バイエル、京大と戦略的パートナーシップ契約
バイエル薬品は5月31日、京都大と戦略的パートナーシップに関する契約を結んだと発表した。産学連携により、同大などアカデミアの研究成果を事業化する仕組みの構築を目指す。具体的には、クラウドコミュニティサロン「Seeds-Hub」の活用推進を含むアカデミアシーズ・技術の探索機会の創出、ケーススタディによる分析結果の共有、メンタリングや講演、イベントなどを通じた起業家精神の醸成と専門知識の交流に関するアカデミア向け支援プログラムなどを行う。