日本新薬が新中計、28年度に売上収益2300億円/「ビルテプソ」国際P3で主要評価項目未達 など|製薬業界きょうのニュースまとめ(2024年5月27日)
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AnswersNews編集部
日本新薬が新中計、28年度に売上収益2300億円
日本新薬は5月27日、2024~28年度の5カ年の中期経営計画を発表した。▽肺動脈性肺高血圧症・慢性血栓塞栓性肺高血圧症治療薬「ウプトラビ」にかわる成長ドライバーの育成▽グローバル展開の拡大▽継続的なパイプラインの拡充――を重点テーマに掲げ、デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療薬や血液がん治療薬の発売・早期市場浸透、M&Aも含めた欧州などへの販売エリアの拡大などに取り組む。最終年度の数値目標は、売上収益2300億円(23年度は1483億円)、営業利益300億円(333億円)。5年間の研究開発費は総額1900億円(年平均380億円)とし、M&Aや導入などの成長投資は最大1000億円を計画している。
「ビルテプソ」国際P3で主要評価項目未達
日本新薬は5月27日、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)治療薬ビルトラルセン(製品名・ビルテプソ)の国際共同臨床第3相(P3)試験について、主要評価項目を達成できなかったとする解析結果の速報を発表した。試験は、エクソン53スキッピングで治療可能なジストロフィン遺伝子変異を持つ歩行可能なDMDの男児77人を対象に実施。主要評価項目は床からの立ち上がり時間(速度)で、48週投与後のベースラインからの変化量はビルトラルセン群で増加傾向が認められたものの、プラセボ群でも増加傾向が示され、統計的な有意差は認められなかった。
同社は「先行試験の結果から、ビルトラルセンは治療を必要としているDMD患者に対して価値ある薬剤だと考えている」とコメント。データの解析や結果に影響を及ぼす因子の検討を進め、規制当局と協議する。同薬は2020年3月に日本で条件付き早期承認制度の下で承認を取得。米国でも同年8月に迅速承認を取得した。
エーザイ「レケンビ」韓国で承認
エーザイは5月27日、アルツハイマー病治療薬「レケンビ」(一般名・レカネマブ)が韓国で承認されたと発表した。適応は「成人のアルツハイマー病による軽度の認知障害および認知症の治療」。レケンビの承認は米国、日本、中国に続いて4カ国目となる。
アクセリード、大塚への創薬支援でマイルストン達成
Axcelead Drug Discovery Partnersは5月27日、2020年6月から行っていた大塚製薬に対する中枢神経疾患領域での創薬支援で最初のマイルストンを達成したと発表した。Axcelead DDPが提供した化合物について、大塚が創薬研究を進めた結果、事前に設定された薬理学的特性を満たす化合物が見出された。マイルストン達成により、Axcelead DDPは大塚から一定金額のフィーを受け取る。