第一三共、抗CDH6 ADCのP2/3試験開始/ロート製薬、シンガポールの漢方薬企業買収 など|製薬業界きょうのニュースまとめ(2024年4月4日)
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AnswersNews編集部
第一三共、抗CDH6 ADCのP2/3試験開始…卵巣がんなど対象
第一三共は4月4日、抗CDH6抗体薬物複合体(ADC)「DS-6000」(R-DXd)の臨床第2/3相(P2/3)試験を開始したと発表した。対象は、化学療法による前治療歴のあるプラチナ抵抗性の進行性卵巣がん、原発性腹膜がん、卵管がん。日本を含むアジア、欧州、北米、南米で約650人の患者登録を予定している。P2パートで3つの投与量を検討し、P3パートでの推奨用量を決定。P3パートでは、治験医師が選択する化学療法との比較で有効性と安全性を評価する。CDH6は卵巣がんなど複数のがんで過剰発現するカドヘリンタンパク質。卵巣がんでは患者の65~85%に発現しているとされる。
ロート製薬、シンガポールの漢方薬企業買収…三井物産と880億円で
ロート製薬は4月4日、三井物産と共同でシンガポールの漢方薬製造販売会社ユーヤンサン(EYS)を買収すると発表した。買収額は約880億円。ロート製薬と三井物産が共同出資する特別目的会社を通じて株式を取得する。買収後のEYSへの出資比率は、ロート製薬が約60%、三井物産が約30%で、残る10%はEYSの創業家が保有する。EYSはシンガポール、香港、マレーシアを中心に170以上の店舗と30の漢方薬クリニックを運営する東南アジア最大の漢方薬製造販売会社。ロート製薬は買収によってアジア地域での売り上げ成長を図る。
日本新薬、中枢神経疾患向け核酸医薬で英社と研究提携
日本新薬は4月4日、英MiNA Therapeuticsと中枢神経疾患領域の難病・希少疾患に対する核酸医薬の創製に向けた研究提携契約を結んだと発表した。提携を通じて日本新薬は、MiNAから同社独自の小分子活性化RNAの提供を受ける。日本新薬は契約一時金と研究開発の進捗に伴うマイルストンを支払い、提携から創製された医薬品候補を独占的に研究開発するオプション権を保有。オプション権行使後は、開発の進捗や売り上げに応じたマイルストンとロイヤリティを支払う。