中外 抗補体C5リサイクリング抗体クロバリマブ、中国で世界初承認
中外製薬は2月8日、自社創製の抗補体C5リサイクリング抗体クロバリマブ(中国語製品名:派圣凯)が中国で承認されたと発表した。適応は「補体阻害薬による治療歴のない発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)の成人および青年患者(12歳以上)」。同薬の承認は世界初。繰り返し抗原に結合できるため、低用量で持続的な効果が期待でき、4週ごとの皮下投与を実現した。日本、米国、欧州でもPNH治療薬として申請中。中外のリサイクリング抗体の承認は、視神経脊髄炎スペクトラム障害治療薬「エンスプリング」に続いて2剤目となる。
mRNA標的薬のVeritas In Silicoが東証グロース上場、終値は公開価格の2.5倍
mRNAを標的とした創薬のプラットフォーム事業を手掛けるVeritas In Silico(ウェリタス・イン・シリコ)が2月8日、東証グロースに上場した。初値は公開価格(1000円)の約2倍となる2001円をつけ、2501円で初日の取引を終えた。上場に伴って開示された2023年12月期業績予想は、▽事業収益3億5900万円(前期比0.9%増)▽営業利益3500万円(前期は1億3800万円の赤字)▽経常利益3400万円(1億3800万円の赤字)▽純利益3100万円(1億4100万円の赤字)――。同社は、東レ、塩野義製薬、武田薬品工業などと創薬の共同研究を行っている。
坪田ラボ、参天との基本合意を解約…ライセンス条件合意に至らず
坪田ラボは2月8日、近視進行抑制デバイス「TLG-001」のライセンスに関する参天製薬との基本合意契約を解約すると発表した。両社は2021年9月、アジア9カ国・地域での独占的実施許諾契約に向けた基本合意契約を締結。協議の結果、条件について合意に至らず、解約することで合意した。坪田ラボは今後、アジア太平洋地域で新たなパートナー企業との契約締結を目指す。国内ではジンズホールディングスと、米大陸では米トゥエンティ・トゥエンティ・セラピューティクスと、それぞれライセンス契約を結んでいる。
東邦HD、通期業績予想を上方修正
東邦ホールディングスは2月8日、2024年3月期の業績予想を上方修正したと発表した。修正後の予想は▽売上高1兆4580億円(従来予想比1330億円増)▽営業利益126億円(11億円増)▽経常利益155億円(17億円増)▽純利益145億円(22億円増)――。大幅な減少を見込んでいた新型コロナウイルス関連製品の売り上げが想定を上回って推移しているほか、がん治療薬やスペシャリティ医薬品を中心とする新薬の売り上げ拡大、一部メーカーによる流通体制の変更といった要因により、売り上げ、利益とも従来予想を上回る。
生化学工業、決算発表を延期
生化学工業は2月8日、同日予定していた2024年3月期第3四半期決算の発表を14日に延期したと発表した。「決算の確定に時間を要しているため」という。