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中外、浮間のバイオ原薬製造棟に200億円投資…生産能力3倍に|製薬業界きょうのニュースまとめ(2023年12月19日)

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中外 浮間のバイオ原薬製造棟に200億円投資、生産能力3倍に

中外製薬は12月19日、浮間工場(東京都北区)のバイオ原薬製造棟「UK3」に200億円規模の設備投資を行い、生産能力を約3倍に増強すると発表した。UK3は、臨床第3相(P3)試験から初期商用までのバイオ原薬の製造を担う施設。生産能力を増強することで、供給のスピードと柔軟性を向上させ、自社創製品の迅速な市場投入につなげる。環境対策として脱フロンのための設備更新も同時に行う。

 

中外 米国に設立のCVC、来年1月から投資活動開始

中外製薬は12月19日、米国に設立したコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)「中外ベンチャーファンド」が2024年1月から本格的に投資活動を開始すると発表した。グローバル大手製薬企業でCVCの要職を務めた経験を持つJohn Gustofson氏をヘッドに据え、ボストンエリアに2億ドルのベンチャーファンド体制を構築。来年1月に米国で開かれるJ.P.モルガン・ヘルスケア・カンファレンスを皮切りに、投資先を探索する活動を展開していく。中外はCVCを通じて米欧の黎明期の技術・知見へのアクセスを強化する。

 

日本メジフィジックス、アミロイドPET検査が20日に保険適用

日本メジフィジックスは12月19日、アミロイドPETイメージング剤「ビザミル静注」を使った検査が20日付で保険適用されると発表した。同日付で薬価収載されるアルツハイマー病治療薬「レケンビ」(一般名・レカネマブ)は、投与にあたってアミロイドPET検査などで脳内のアミロイド病理を確認する必要がある。エーザイはレケンビを20日に発売する予定で、メジフィジックスはビザミルの生産体制を増強して対応する。

 

サノフィ、高用量4価インフルエンザワクチンを申請

サノフィは12月19日、高用量の4価インフルエンザワクチンを日本で申請したと発表した。欧米で「Fluzone High-Dose Quadrivalent/Efluelda」の製品名で販売されているもので、標準用量の3価ワクチンと比べて心肺イベントや肺炎などによる入院とインフルエンザに関連する合併症のリスクを下げることが示されている。60歳以上の成人を対象に行った国内P3試験でも良好な結果を得た。

 

大塚、HAE薬を導入…米アイオニスから欧州販売権取得

大塚製薬は12月19日、米アイオニス・ファーマシューティカルズと、遺伝性血管性浮腫(HAE)の発作抑制薬ドニダロルセンの欧州での独占的販売権を取得するライセンス契約を結んだと発表した。大塚は一時金6500万ドルと、薬事・販売の目標達成に応じたマイルストン、売上高に応じたロイヤリティを支払う。同薬は、HAEの急性発作に関連するとされるカリクレイン経路を標的とする核酸医薬。アイオニスがグローバルでP3試験を行っている。

 

塩野義「ゾコーバ」シンガポール企業にサブライセンス

塩野義製薬は12月19日、新型コロナウイルス感染症治療薬「ゾコーバ」(エンシトレルビル フマル酸)について、日本を除くアジアでの権利を持つ平安塩野義(香港)がシンガポールのJuniper Therapeuticとサブライセンス契約を結んだと発表した。シンガポールでの申請と販売に関する権利を導出。Juniperはアジアで行われたP2/3試験のデータをもとに、シンガポールでの承認取得を目指す。承認取得後は、平安塩野義が製品を供給し、Juniperが販売する。シンガポールでは、医師が未承認薬の輸入を申請する「SAR(Special Access Route)」で承認を受けており、一部施設でゾコーバが使用可能となっている。

 

ダイドーファーマ、ランバート・イートン筋無力症候群治療薬を申請

ダイドーグループホールディングス傘下のダイドーファーマは12月18日、ランバート・イートン筋無力症候群(LEMS)治療薬アミファンプリジンリン酸塩(開発番号・:DYD-301)を申請したと発表した。LEMSは、神経終末から放出されるアセチルコリンが減少することで近位筋の筋力低下や自律神経症状を引き起こす疾患。同薬は、神経筋接合部の前シナプス膜にある膜電位依存性カリウムイオンチャネルを阻害することで細胞内へのカルシウムイオンの流入を促進し、シナプス末端からシナプス間隙へのアセチルコリンの放出を促す。ダイドーファーマは米カタリスト・ファーマシューティカルズから国内の権利を取得し、開発を進めてきた。ダイドーファーマは2019年設立で、今回が初の承認申請となる。

 

小野、米社と創薬提携…AIで抗体の配列情報生成

小野薬品工業は12月19日、米EVQLVと複数の標的に対する抗体の創製を目的とした創薬提携契約を結んだと発表した。EVQLVが独自のAIによる抗体設計技術を使って候補抗体の配列情報を生成。小野が創製、開発、商業化に取り組む。小野は研究資金と研究の進捗に応じたマイルストンを支払い、創製した抗体を全世界で独占的に開発・商業化するオプション権を保有する。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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