第一三共、XBB対応コロナワクチン承認…近く供給開始
第一三共は11月28日、新型コロナウイルスワクチン「ダイチロナ筋注」について、オミクロン株XBB.1.5対応の1価ワクチンが承認されたと発表した。同社は厚生労働省と2023年度中に140万回分を供給することで合意しており、近日中に供給を開始する予定。日本企業が開発した新型コロナワクチンが初めて使用可能となる。ダイチロナはmRNAワクチン。8月に承認を取得していたが、起源株を対象としていたため供給は行われていなかった。冷蔵(2~8度)で流通・保管でき、医療現場での利便性向上が期待できるという。
レプリコンワクチン、世界初承認…MeijiSeikaファルマ、新型コロナ向け
MeijiSeikaファルマは11月28日、新型コロナウイルスワクチン「コスタイベ筋注用」の承認を取得したと発表した。米アークトゥルス・セラピューティクスが開発したレプリコンワクチン(次世代mRNAワクチン)。mRNAが細胞内で自己増殖するよう設計されており、既存ワクチンより少ない接種量で抗体価が持続する。レプリコンワクチンの承認は世界初。MeijiSeikaファルマは現在、変異株対応の臨床試験を進めており、来年の秋冬接種に向けて実用化を急ぐ。製造ではCDMOのARCALIS(福島県南相馬市)と連携し、原薬から製剤まで国内で行える体制の構築を進めている。
ユーシービー、gMG治療薬「リスティーゴ」発売
ユーシービージャパンは11月28日、全身型重症筋無力症(gMG)治療薬「リスティーゴ皮下注」(一般名・ロザノリキシズマブ)を発売したと発表した。同薬は抗FcRn抗体。FcRnとIgGの相互作用を阻害することで抗体の異化を促進し、病原性IgG自己抗体を含むIgGの血中濃度を低下させる。薬価は280mg2mL1瓶35万6392円で、ピーク時に204億円の販売を見込む。
3H、DCTプラットフォームの提供開始
3Hメディソリューションは11月28日、分散型臨床試験(DCT)プラットフォーム「Uchiken(ウチケン)」の提供を開始したと発表した。第1弾として、電子同意(eConsent)と遠隔面談の機能を開発。今後、EDCなどほかの管理システムとの連携を進めるとともに、3Hがすでに提供している訪問治験やデバイス運用管理といったサービスとも組み合わせ、ワンストップでDCTを行える環境の構築支援を進める。Uchikenの開発にあたっては、国立がん研究センターと共同研究契約を結び、医療現場での実用可能性などについて助言を受けた。