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大正製薬HD、早期退職に645人応募|製薬業界きょうのニュースまとめ(2023年11月10日)

更新日

 

大正製薬HD、早期退職に645人が応募

大正製薬ホールディングス(HD)は11月10日、早期退職優遇制度に645人が応募したと発表した。対象は今年4月1日時点で勤続3年以上かつ30歳以上の正社員で、人数を定めず5~8月に募集。応募者は9月末までに退職した。同社は割増退職金などの関連費用約60億円を2023年4~9月期決算に計上。早期退職実施の理由については「今後の持続的な成長に向けて生産性の高い組織構築を進めていくための施策の一環」としている。

 

大塚、免疫抑制剤ボクロスポリンを申請…ループス腎炎対象に

大塚製薬は11月10日、経口免疫抑制剤ボクロスポリンをループス腎炎治療薬として申請したと発表した。同薬は、T細胞の増殖・活性化に重要な酵素であるカルシニューリンを阻害し、免疫抑制作用と糸球体上皮細胞の保護効果を発揮すると考えられている。大塚は2020年にカナダのオーリニアから日本と欧州での独占的開発販売権を取得。欧州では22年に承認を得た。米国ではオーリニアが21年に承認を取得している。

 

武田、cTTP治療薬「ADZYNMA」が米国で承認

武田薬品工業は11月10日、先天性血栓性血小板減少性紫斑病(cTTP)治療薬「ADZYNMA」が米国で承認されたと発表した。遺伝子組換えヒトADAMTS13製剤で、予防的治療とオンデマンド治療に使用できる。cTTPはADAMTS13酵素の欠乏によって生じる極めて希少な慢性の血液凝固障害。cTTPに対するADAMT13酵素補充療法の承認は初めて。

 

スズケン、ファーマライズHDと資本業務提携

スズケンは11月10日、調剤薬局チェーンのファーマライズHDと資本業務提携すると発表した。同社の株式を保有するファンドから議決権ベースで19.99%に相当する株式を17億7800万円で取得する。両社はかねてから事業環境への対応について協議しており、ファンドが早期に株式を売却したい意向を示したことで、株式譲渡の合意に至ったという。今後、両社の経営資源やノウハウを組み合わせ、▽薬局事業の質向上と基盤強化▽ヘルスケア拠点としての新たな薬局の価値創造▽デジタル技術を活用した薬局事業の効率化と新サービスの提供▽厚生行政の変化をとらえた新たなビジネスモデルの創出▽医薬品流通の効率化と患者向けサービスの創造――などに取り組む。

 

スズケン Welby株式を追加取得、持分法適用会社に

スズケンは11月10日、Welbyの株式を追加取得し、持分法適用会社とすると発表した。両社は2019年に資本業務提携を締結し、スズケンはWelbyの株式の4.57%を保有している。今回、Welbyの株式を保有するデジタルガレージから新たに16.61%を取得し、保有比率を21.18%に引き上げる。Welbyの比木武代表取締役は来年4月にスズケンのデジタルプラットフォーム事業本部長に就任する予定で、持分法適用会社化によって関係を深め、両社のデジタルビジネスを加速させる。

 

決算

大正製薬HD(23年4~9月期、11月10日発表)

▽売上高1630億9700万円(前年同期比12.9%増)▽営業利益163億6000万円(34.0%増)▽経常利益190億7900万円(10.0%増)▽純利益74億5000万円(31.5%減)。医薬事業は18.6%の増収。糖尿病治療薬「ルセフィ」や骨粗鬆症治療薬「ボンビバ」などが伸びた。一方、早期退職の関連費用を特別損失に計上したことから純利益は大幅に減少。24年3月期の業績予想は、売上高3190億円(従来予想比45億円増)、営業利益205億円(20億円増)に修正。純利益予想は25億円減の105億円に引き下げた。

 

サワイグループHD(23年4~9月期、11月10日発表)

▽売上収益1067億8900万円(前年同期比10.8%増)▽営業利益106億8100万円(21.1%増)▽税引前利益106億600万円(21.8%増)▽四半期利益84億4400万円(26.8%増)。22年度以降に発売した新製品が売り上げを伸ばした。24年3月期の業績予想は従来予想(売上収益2172億円、営業利益151億円)を据え置いた。

 

扶桑薬品工業(23年4~9月期、11月10日発表)

▽売上高274億2400万円(前年同期比8.1%増)▽営業利益10億9900万円(14.4%減)▽経常利益10億9800万円(21.5%減)▽純利益7億1700万円(29.6%減)。後発医薬品の販売増などで増収となったものの、原資材価格の高騰によって減収となった。24年3月期の業績予想は、従来予想(売上高533億円、営業利益20億円)から変更はない。

 

スズケン(23年4~9月期、11月10日発表)

▽売上高1兆1944億7200万円(前年同期比4.9%増)▽営業利益165億6600万円(11.3%増)▽経常利益181億9900万円(8.9%増)▽純利益158億8400万円(46.4%増)。抗がん剤の市場拡大や一部新型コロナウイルス感染症治療薬の一般流通開始などが業績拡大に寄与した。24年3月期の業績予想は、売上収益2兆3267億円(従来予想比948億円増)、営業利益249億円(79億円増)に上方修正した。

 

東邦HD(23年4~9月期、11月10日発表)

▽売上高7348億4600万円(前年同期比7.8%増)▽営業利益64億9200万円(11.3%増)▽経常利益79億4500万円(7.5%増)▽純利益87億8200万円(144.1%増)。がん治療薬をはじめとする新薬の市場が伸び、取り扱い卸を限定する製品の販売も拡大した。24年3月期の業績予想は、従来予想(売上高1兆3250億円、営業利益115億円)を据え置いた。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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